SPECIAL

【対談後編】井筒陸也×河内一馬。「日本人はなぜ、団体闘争で勝てないのか?」

2022.03.21

キャプテンとしてクリアソン新宿のJFL昇格に尽力後、クラブのブランド戦略に携わりながらJリーガーのコミュニティ『ZISO』などで活動を続ける井筒陸也氏による『敗北のスポーツ学』。鎌倉インターナショナルFCの監督兼CBO(ブランディング責任者)を務める河内一馬氏の『競争闘争理論』。今回は、この2冊の書籍の同時発売を記念して以前より親交のある著者2人に、お互いの書籍の感想や製作秘話について対談してもらった。

後編では、『競争闘争理論』のメインテーマである「競争と闘争の違い」、そして「団体闘争という日本人が苦手とするカテゴライズ」について考えてみたい。

←前編へ

『敗北のスポーツ学』の購入はこちら

『競争闘争理論』の購入はこちら

『競争闘争理論』が組み立てられるまで


――ここからは、河内さんが『競争闘争理論』を書かれる上で持たれていた問題意識やテーマについてあらためて教えていただければと思います。

河内「テーマについては、昔からずっと考えていることでした。現役時代の頃から僕は、何でみんなもっと闘わないんだろうって結構思うことが多くて。じゃあ、『闘う』って何だろうと考えると、サッカー以外の私生活では僕、闘うことを一切しないので。サッカーをしている時だけ感情が出てくるとか、喧嘩腰になる。そういう自分の振る舞いが興味深く感じられたんです。それから、コーチになると決めて外国へ行って海外のサッカーを見る中で、日本のサッカーとヨーロッパや南米などいわゆる本場のサッカーの違いについて考えた時、戦術の話や科学では解決できないところに違いがあるんじゃないかという感覚があったんです。で、その時に東洋医学と西洋医学に出会い、東洋と西洋の考え方ってこんなに違うんだと知りました。そこに何かサッカーの違いについてのヒントがあるような気がしたんです。じゃあ、どこでボタンを掛け違えたんだろうと考え始めたのが最初のきっかけでした。それを考えていくうちに、そもそもサッカーって何だろう? スポーツって何だろう? とか、どういう歴史を歩んできたのかを深く掘り下げていったという流れです。この違いをもし言葉にして体系化できれば、日本サッカーの中でも『闘う』という言葉をちゃんと機能させられるんじゃないかと思うようになったのが、この本のテーマを掲げるに至った経緯です」……

残り:7,064文字/全文:8,033文字 この記事の続きは
footballista MEMBERSHIP
に会員登録すると
お読みいただけます

TAG

『敗北のスポーツ学』『競争闘争理論』

Profile

浅野 賀一

1980年、北海道釧路市生まれ。3年半のサラリーマン生活を経て、2005年からフリーランス活動を開始。2006年10月から海外サッカー専門誌『footballista』の創刊メンバーとして加わり、2015年8月から編集長を務める。西部謙司氏との共著に『戦術に関してはこの本が最高峰』(東邦出版)がある。

関連記事

RANKING

関連記事