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ペップも評価するリーベルのガジャルド監督、ウルグアイ代表監督転身も

2021.11.27

 11月25日、リーベルプレートがリーガ・プロフェシオナル・デ・フットボル(アルゼンチン1部リーグ)を制覇。アルゼンチンでのタイトル獲得数を50(リーグ優勝37回、カップ戦優勝13回)へと伸ばし、ほぼ互角の戦績を持つライバルのボカ・ジュニオール(リーグ優勝34回、カップ戦優勝14回)に対するリードをキープしながら国内最多を誇っている。

13ものタイトルをもたらす

 3節を残した時点で早々と優勝を決めることができたのは、たびたび負傷者や代表チームへの選手貸し出しによる戦力不足に直面しながらもチーム力の安定を図り、得点力を維持し続けたマルセロ・ガジャルド監督の手腕によるもので、それは今季第22節終了時点で16勝4分2敗、48得点13失点という好戦績にも裏付けされている。

 ガジャルドは2014年6月にリーベルの監督に就任して以来、今回の優勝を合わせて13ものタイトルを古巣にもたらしたが、アルゼンチンリーグを制覇したのはこれが初めてだ。今年8月19日、それまで最優先していたコパ・リベルタドーレスでの敗退が決まるや目標をリーグ優勝に定め、11月25日に行われた第22節vsラシン戦まで16試合を戦って勝点42を獲得することに成功。内容に結果が伴うゲームを展開し、サポーターはもちろん、辛口のメディアからも絶賛された。

 リーベルとの契約は12月末で満了となるが、優勝が決まった直後に応じたテレビ番組の取材で続投について聞かれると「じっくり考えてみたい」と回答。「(契約更新については)今まで考えたことがなかった。大事な試合が続いていて集中していたからだが、今は(リーベルで監督を)続けるかどうかを真剣に考えたい。リーベルは指揮に多大なエネルギーが必要とされるクラブで、私もこの数年間、多くの喜びを得たと同時に大変な消耗も感じてきた」と語った。

AUFが5年契約をオファーか

 リーグ優勝決定後のガジャルドのコメントには、リーベルのサポーターだけではなく、お隣のウルグアイでも多くの人が注意深く耳を傾けていた。先日、15年間に渡って代表監督を務めてきたオスカル・タバレスを解任したAUF(ウルグアイサッカー協会)が、後任の第一候補としてガジャルドに照準を絞っているからだ。

 ガジャルドはウルグアイの強豪ナシオナルで指導者としてのキャリアをスタートさせ、監督としてデビューしたシーズンにリーグ優勝の快挙を達成した。

 直後に移籍したリーベルでも結果を出して評価を高め、ペップ・グアルディオラが「なぜガジャルドが最優秀監督賞にノミネートされないのかが理解できない」とコメントするほど、その実績が欧州でも注目、評価される存在となっているが、AUFはそのガジャルドにウルグアイ代表の将来を託したいと切望しているのである。

 現在W杯南米予選で10カ国中7位と低迷するウルグアイ代表。残された4試合で本大会出場を決めることは不可能ではないが、ウルグアイ国内のメディアによると、AUFはガジャルドに対し、今回の予選の結果に関わらず5年契約をオファーすると報じられている。

 『エル・オブセルバドール』紙は「契約金はリーベルでの報酬の2分の1にも至らないため、引き受けることは難しい」と報じているが、リーベルで多大なエネルギーを消耗してきたガジャルドが「代表チームでの新たな挑戦に魅力を感じている」という情報もあることから、アルゼンチンとウルグアイの間でガジャルドの行方に注目が集まっている。


Photo: Getty Images

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ウルグアイ代表オスカル・タバレスマルセロ・ガジャルドリーベルプレート

Profile

Chizuru de Garcia

89年からブエノスアイレスに在住。1968年10月31日生まれ。清泉女子大学英語短期課程卒。幼少期から洋画・洋楽を愛し、78年ワールドカップでサッカーに目覚める。大学在学中から南米サッカー関連の情報を寄稿し始めて現在に至る。家族はウルグアイ人の夫と2人の娘。