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「守備は脆弱」「攻撃は独自のスタイル」…リーベル番記者が見た浦和レッズ【全選手採点・寸評付き】

2025.06.19

浦和レッズのFIFAクラブワールドカップ2025は悔しい黒星スタートに。リーベルプレート担当のアルゼンチン人記者は、彼らのサッカーをどう見たのか? Chizuru de Garciaさんが話を聞いた。

「サヴィオの交代はもったいなかった」「最も輝いていたのは松尾佑介」

 クラブW杯初戦で、カタールW杯優勝メンバーを含む代表クラスの選手を多数擁する名門リーベルプレートと対戦した浦和レッズ。リーベルが3-1のスコアで勝利を収めたものの、マルセロ・ガジャルド監督率いるチームにとって、レッズは決して楽な対戦相手ではなかった。

 アルゼンチンのスポーツ紙『Olé』で主にリーベルを担当するガストン・ペスタリーノ記者は、そんなグループE第1節の印象について次のように語った。

 「リーベルが日本のクラブと対戦した直近の3試合では、2つの異なるパターンがあった。1つはよりオープンで、ゴールが多く入る展開。例えば、2015年のスルガ銀行チャンピオンシップでのガンバ大阪戦(○0-3)や、2018年のクラブW杯3位決定戦での鹿島アントラーズ戦(○0-4)のような試合だ。もう1つは、よりタイトで組織的な相手に手を焼く難しい展開。2015年のクラブW杯準決勝、サンフレッチェ広島との一戦(○0-1)がその例だが、今回の浦和戦は、その両方が混ざったような試合となった」

 今から十数年ほど前まで、アルゼンチンのサッカー専門メディアが日本のチームや選手に対して必要以上に警戒することはほとんどなかった。だが、日本のサッカーのレベルが明らかに向上し、欧州の主要リーグで活躍する日本人選手も増えた今、W杯歴代優勝国以外は軽視しがちだったアルゼンチン国内での見方も大きく変わりつつある。今回の対戦を前に、番記者たちはレッズの現状を丹念にリサーチしていた。

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Profile

Chizuru de Garcia

1989年からブエノスアイレスに在住。1968年10月31日生まれ。清泉女子大学英語短期課程卒。幼少期から洋画・洋楽を愛し、78年ワールドカップでサッカーに目覚める。大学在学中から南米サッカー関連の情報を寄稿し始めて現在に至る。家族はウルグアイ人の夫と2人の娘。

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