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Photo: Getty Images

2017.02.22 18:10

REVIEW

UEFA CHAMPIONS LEAGUE / R16 1st leg

濃密な展開が引き起こしたモナコのガス欠

勝負を分けたポイント:マンチェスター・シティ 5-3 モナコ


UEFAチャンピオンズリーグ全試合を放送する『スカパー!』と『footballista』がコラボレーション。注目カードの勝敗を分けたポイントを、『footballista』執筆陣が詳細に分析する。

 終わってみれば5-3。ターニングポイントになりそうなシーンはいくつかあった。ただ、ジェットコースターを降りてみると、どこが分岐点だったのかはわかりにくい。

 シティはボールを持てば相手ボックス内まで運べていたし、モナコのカウンターは高確率でチャンスになっていた。サネのロークロスをスターリングが合わせて1-0、シティのビルドアップのミスを突き、最後はファルカオのヘディングで1-1。ここまでは正しく試合内容を反映していた。

 迎えた35分、アグエロがGKスバシッチに倒されたかに見えたがPKは与えられず。シティのビルドアップ失敗が続き、選手に苛立ちの表情が目立つ中、FKからモナコが1-2と逆転する。ここが最初の分岐点候補だった。ベルナルド・シルバとンバッペがポジションを交差させ、ムバッペが抜け出して決めた。オタメンディはベルナルド・シルバの動きに一歩反応したことが響いて振り切られ、ムバッペのスタートポジションでマークしていたストーンズは反応さえできず。18歳の才能が試合を決めたかと思われた。

 後半に入ると、すぐにモナコがPKを得る。しかし、ファルカオのシュートはカバジェロがストップ。さらにファルカオのパスミスからシティのカウンターが炸裂してアグエロがシュート、コースは正面だったがスバシッチが後逸してしまう。それぞれのGKのファインプレーと痛恨のミス、ファルカオのPKとパスのダブルミス……これは2-2に追いついたシティの流れになるかと思われた。

 ところが、直後にファルカオが見事なループシュートを決めて2-3。ミスを帳消しにしてみせた。

 結局、試合を決めたのは71、77分と立て続けに決めたシティのCKからのゴールだ。アグエロ、ストーンズの得点で4-3と逆転に成功。いずれも、これといって変わったところのないCKからのゴールである。70分を過ぎて、モナコは疲労から集中力、瞬発力に欠けていたのかもしれない。そのスピードで明らかに脅威になっていたムバッペを逆転された直後に交代させ、無双のキープ力と危険なパスを放ち続けたベルナルド・シルバも引っ込めなければならなかった。ガス欠だったのだ。シティはサネが5点目を決め、2点差でアウェイに乗り込むことになった。

 ターニングポイントになりそうなシーンはいくつかあったがいずれもそうはならず、結果を左右したのは濃密過ぎる展開で失ったモナコのスタミナ。分岐点は70分という時間だった。

(文/西部謙司)



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明日はセビージャ対レスターを木村浩嗣さんがレビュー、こちらもお楽しみに!

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