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新生ウルグアイ代表始動。W杯出場に向け、予選での巻き返しを期す

2022.01.09

 ウルグアイ代表での15年間に及ぶ長期政権を経て、昨年11月に解任が決まった「マエストロ」ことオスカル・タバレス監督。その後を継いで新監督に就任したディエゴ・アロンソ(46歳)の会見が1月4日に行われ、新たな挑戦を前に抱負を語った。

注目はシメオネのスタッフ

 今年カタールで開催されるW杯に向けて、南米地区予選はあと4節。すでにブラジルとアルゼンチンが順当に本大会出場を決め、残された2.5枠をめぐる激戦が展開される中、ウルグアイは11月に行われた第13節と第14節でそれまでの5位から7位に転落してしまったが、それでもアロンソ監督は 「ウルグアイにはレベルの高い選手がそろっており、私は彼らを信じている。やるべきことをしっかりやれば、我われは次のW杯に出場できると確信している」とコメント。

 マエストロの後任という大役を担うことについても「素晴らしい責務であり、プレッシャーではない」とした上で「監督にはそれぞれ自分のやり方がある。私たちは私たちのやり方でチームにアイデアを伝えたい」と語っている。

 アロンソ監督と一緒にウルグアイ代表の指導にあたる新スタッフは6人。アシスタントコーチは元ウルグアイ代表DFで昨年までペニャロールのコーチを務めていたダリオ・ロドリゲス(47歳)と、ボローニャでコーチを務めていたアルゼンチン人ガブリエル・ライモンディ(44歳)の2人だが、最も注目されるのはフィジカルコーチのオスカル・オルテガ(63歳)の存在だ。

 オルテガは11年前からディエゴ・シメオネ監督のアトレティコ・マドリーでフィジカルコーチを務めており、ウルグアイ代表での仕事を兼任する形となる。オルテガをスタッフに加えるアイデアはAUF(ウルグアイサッカー協会)の役員を納得させ、タバレス監督の後任として有力視されていたディエゴ・アギーレではなく、最終的にアロンソが選ばれる決定的な要素の一つとなった。

早速見えた「改革」の兆し

 アロンソ監督は来たるW杯予選2連戦(1月27日のパラグアイ戦と2月1日のベネズエラ戦)に向けて、50名に及ぶ予備登録メンバーのリストを発表。新型コロナウイルス感染拡大の勢いが増す中、万が一の事態を想定した上で国内外から多数を招集したが、ウルグアイのジャーナリスト、ロドリゴ・ロマーノはこれについて「多くの選手にとってインセンティブとなるもの」と肯定的な見解を示している。

 50人の中にはディエゴ・ゴディン、ルイス・スアレス、エディンソン・カバーニといったお馴染みの顔ぶれ以外に、アルゼンチンリーグでの活躍で知られるGKセバスティアン・ソサや、メキシコ1部リーグで昨シーズンのトップスコアラーとなったFWニコラス・ロペスをはじめとする14人のニューフェイスが含まれ、早速アロンソ監督による「改革」の兆しが見受けられる顔ぶれに。また、1月10日からはスパーリング相手となるU-20代表を仮想パラグアイ代表に見立てたトレーニングを開始し、A代表のメンバーがそろう試合直前までの時間を有効に使う手法も独自のものだ。

 アロンソ監督の契約はW杯予選の4試合のみだが、本大会出場権を獲得した場合は自動的に2026年まで延長されることが決まっている。


Photo: Getty Images

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Chizuru de Garcia

1989年からブエノスアイレスに在住。1968年10月31日生まれ。清泉女子大学英語短期課程卒。幼少期から洋画・洋楽を愛し、78年ワールドカップでサッカーに目覚める。大学在学中から南米サッカー関連の情報を寄稿し始めて現在に至る。家族はウルグアイ人の夫と2人の娘。

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