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苦戦する昨季王者。横浜F・マリノスが失い、消される2つの優位性

2020.08.19

コロナ禍による異例のシーズンも開幕10節を消化したJ1リーグ。一昨季の王者でタイトル奪還を狙う川崎フロンターレが首位を快走する一方で、ディフェンディングチャンピオンの横浜F・マリノスが12位と波に乗れていない。連覇を目指す彼らの苦戦の原因とは? 鹿島アントラーズの変革について考察してもらったらいかーると氏が分析する。

前提となるスタイル

 さて、今回は横浜F・マリノスの不調の原因を考えていきたい。最初に前提として、横浜F・マリノスの今季のサッカーについて共有していく。

 試合全体としては、ボールを保持することにこだわっている。おそらくボールを支配することで、試合のテンポ、リズムを自分たちでコントロールしたいのだろう。ピッチ全体の支配を目指しているので、GKにもボールを繋ぐ能力を求めている。

 自陣でのボール支配においては、偽SBが特徴的だ。外から中に入ってくる偽SBは、相手のサイドMFの基準点を破壊し中央での数的優位をもたらしている。さらに、セントラルMFが相手の位置に応じて必要なエリアに移動すること、つまり、セントラルMFの遊軍化も偽SBによって可能となっている。また、偽SBの特徴でもあるウイングへのパスラインの創出にも機能している。……

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横浜F・マリノス

Profile

らいかーると

昭和生まれ平成育ち。サッカー指導者にもかかわらず、様々な媒体で記事を寄稿するようになってしまった。ただ、書くことは非常に勉強になるので、他の指導者も参加してくれないかなと心のどこかで願っている。好きなバンドは、マンチェスター出身のNew Order。 著書に『アナリシス・アイ サッカーの面白い戦術分析の方法、教えます』