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ロマン・ビュルキの復活。ドルトムントの守護神が不調を脱した理由は?

2019.02.27

 今シーズン、何度も素晴らしいプレーでドルトムントを救ってきているロマン・ビュルキ。とりわけ際立っているのが最初のポジショニングだ。状況認識の質とスピードが優れており、瞬時にいなければいけない場所に移動する。そしてそこから確実な技術でボールを狩っていく。一つひとつのプレーに無駄がなく、チームが首位を走ることができているのは最後尾に彼がいるという安心感があることが大きい。

 昨シーズンのビュルキは素晴らしいセーブを見せたかと思えば、とんでもないミスで負けに絡んでしまうことも少なくなかった。チームスタイルとGKの役割、そして自分の得意なプレーとの整理がうまくできていなかったからだろう。ペーター・ボス元監督は守備ラインを高く上げ、裏のスペースをすべてビュルキに任せていた。信頼していたからと言えばそうなのだろうだが、あまりにも担わなければならない守備範囲が広く、それなのに状況における優先順位がつけられているようには見えなかった。積極的に前へ出る、ボールにアプローチするためには「なぜ今その決断をすべきか」という状況判断がクリアでなければならない。少しでもためらいがあったら、プレーはどこかで乱れる。そして、どこか乱れた状態では、普段できていたプレーもできなくなってしまう――そんな悪循環に苛まれていた。

 今シーズンはそれがとても整理されている。チーム内における守備の位置、プレスのタイミング、裏のボールに対する約束事。ゆえにビュルキも自分が何をすべきか100%納得し、把握した中で決断することができている。本調子を取り戻したビュルキが、今後も大きな支えになるだろう。

Photo: Bongarts/Getty Images

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ドルトムントロマン・ビュルキ

Profile

中野 吉之伴

1977年生まれ。滞独19年。09年7月にドイツサッカー連盟公認A級ライセンスを取得(UEFA-Aレベル)後、SCフライブルクU-15チームで研修を受ける。現在は元ブンデスリーガクラブのフライブルガーFCでU-13監督を務める。15年より帰国時に全国各地でサッカー講習会を開催し、グラスルーツに寄り添った活動を行っている。 17年10月よりWEBマガジン「中野吉之伴 子どもと育つ」(https://www.targma.jp/kichi-maga/)の配信をスタート。

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