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【インタビュー】「4バックにおけるSBの概念が一般的な監督とは異なっている」リュカ・エルナンデスに聞くナーゲルスマン戦術

2022.01.30

選手が明かす監督ナーゲルスマンの正体#2

今や当代屈指の指揮官に数えられるユリアン・ナーゲルスマン・若き知将の戦術については様々な形で分析されているが、実際にプレーしている選手は彼からどんな指導を受け、それをどう受け止めているのか。ジョシュア・キミッヒにインタビューした前回に続き、今回はCBやSBとしてプレーするリュカ・エルナンデスに話を聞いた。

――ユリアン・ナーゲルスマン監督は、守備時に[4-2-3-1]、攻撃時に左サイドバックが高い位置に上がって[3-2-4-1]になるという「非対称な可変システム」を採用していますね。あなたは左CBで出ることもあれば、左SBとして出ることもあります。このシステムのメリットは?

 「昨季に比べて、守備が安定したと感じているよ。特にカウンター対策が改善された。自チームが攻めている時に後方の選手がどうポジションを取るか、いわゆる『Restverteidigung』(残留防御)が良くなったんだ。そこにナーゲルスマンのアイディアが詰まっている」

――詳しく教えてくれますか?

 「ナーゲルスマンにとって、4バックにおけるSBの概念が一般的な監督とは異なっているんだ。

 通常の監督は、4バックをできるだけ広げることで相手の中盤を横に引き伸ばそうとする。それに対して、ナーゲルスマンは逆の発想なんだ。彼は相手の中盤を中央に集めさせ、それによって両サイドのスペースを使えるようにする。そのために、攻撃時に非対称に選手が並ぶシステムを採用しているんだよ。

 例えば、僕が左SBで出場したとしたら幅を取ったまま極めて高い位置に上がっていく。つまり左ウイングになる」

――攻撃時に非対称に選手が並ぶというのは?

 「それを語るには、右SBについても説明が必要だ。右SBの役割もナーゲルスマンになって大きく変わったからね。例えば、右SBがベンジ(パバール)だったとしよう。……

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アレクシス メヌーゲ