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【オリジナルインタビュー】吉田麻也:The Journey to Victory――飽くなき勝利への探求

2021.08.18

日本を飛び出し早11年。オランダで第一歩を刻み、イングランドではプレミアリーグ日本人最多出場記録を樹立。そして、30歳を超えてイタリアへと新天地を求めた。常に欧州の最前線の舞台に身をおき、飽くなき勝利への探求を続ける吉田麻也。SAMURAI BLUEでもキャプテンとしてチームを牽引する日本の大黒柱に、世界を相手に戦い続ける「旅の流儀」を語ってもらった。

※このインタビューは東京五輪開幕前に収録した

世界と戦うために

“フットボールとカルチョの違い”に適応することをかなり意識した

── サンプドリアでの2季目はどんなシーズンでしたか?

 「2季目になって、いろんな部分で落ち着いてシーズンに臨めたのが大きかったですね。家族もイタリアに来て、ピッチ外でのサポートが増えたこともプレーに安定感をもたらしてくれました。チームとしても目標だった10位以内(9位)でフィニッシュできて、昨シーズンから大きく前進できたと思います」

── 慣れ親しんだプレミアリーグからセリエAへの移籍。環境が変わったことに伴う適応面での苦労や工夫、自身のプレースタイルの変化、イタリアの守備の特徴について教えてください。

 「まずは、前季に引き続き“フットボールとカルチョの違い”に適応することをかなり意識しました。イングランドとイタリアではCBに求められていることもかなり違えば、FWの役割も違うので。具体的には、イタリアは前線からのプレスがイングランドほど厳しくないんです。なので比較的後ろでボールを保持することはできるんですけど、一方でそこからの球出しの部分はイングランドより求められます。守備に関しては、よりペナルティエリア内での対応が多くなりました。イングランドに比べてFWが守備のタスクを課されていない分、ワンチャンスを待って仕留めようと狙っていることが多いので、ボックス付近の戦いがメインになります」

イタリアサッカーに適応しつつ、ロメル・ルカク(左)ら世界的な名手たちと日々渡り合っている

── ヨーロッパの主要リーグの第一線で戦い続けられる理由、大切にしているマインドセットを教えてください。

 「その国へのリスペクトを示して文化、環境、言葉、食事に臆せずトライすること。何事もまずトライすることを常に心がけています」

── 2022年カタールW杯に向けた予選がいよいよ最終予選へと移ります。吉田選手から見て、今回の2022年を目指すチームは、これまでの代表チームと比べてどう映っていますか?

 「欧州でプレーしている選手が増えて、国際経験豊富なチームであることは間違いないです。でも、本当のトップレベルにいる選手はまだ少ないのも事実です。1人ひとりがもう1つ、2つレベルアップする必要がありますし、最終予選ではチームとしてもさらにレベルアップしないといけないと思っています」

── 日本代表ではキャプテンとしての役割も担う吉田選手が考える「勝てるチーム」と「勝てないチーム」の違いはなんでしょうか?

 「その答えをずーっと探しています。それがわかればどんなに楽かと思いますよ(笑)。でも、答えが最初からわかってるのも面白くないですから。探し続けていきたいと思っています」

先の東京五輪にも主将として出場。惜しくもメダルを逃した悔しさを胸に、勝利を求めて次なる戦いへと身を投じていく

世界を駆ける男の“パッキングの流儀”

最近は、ローマ教皇からいただいたロザリオを必ず持って行く

── 10年以上欧州で過ごし、日本代表としても世界各国を旅してきた吉田選手の“パッキング流儀”があれば教えてください。

 「まず、必要なものをすべて紙に書き出します。そこから荷物を用意して、最後にトラベルケースの中へなるべくコンパクトになるように収納して出来上がりです。必ず持参するものはたくさんあるんですけど、最近は昨季、チームでバチカンを訪問した時にローマ教皇からいただいたロザリオを必ず持って行くようにしていますね」

── クラブでの移動について、イングランドとイタリアでアウェイ遠征の習慣、カルチャーに違いがあったりするのでしょうか?

 「プレミアリーグでは数年前まで、渋滞回避やセキュリティ面の理由からパトカーによるチームバスの先導が行われていたんですけど、税金の無駄遣いということでなくなってしまって。一方で、イタリアでは今もパトカーが先導してくれるので快適ですね(笑)」

チームメイトのバレリオ・ベッレと笑顔で写真に収まる吉田

── 世界を旅しながら勝利を求めて戦い続けている吉田選手にとって、トラベルケースとはどんな存在でしょうか?

 「旅の友であり、荷物以上に思い出が詰まってますよね。名古屋(グランパス)からオランダへ移籍する際に買ったトラベルケースに、当時チームホペイロだった松浦(紀典)さんに出発前、グランパスカラーの赤いミサンガをつけてもらって、それをずっと使い続けていたんです。ただ先日、ついにタイヤが壊れてしまって。限界がきているんですけど、でもやっぱり簡単には捨てづらいです。トラベルケースには、やっぱり頑丈さとセキュリティ面を1番に求めますね」

── このたび、英国発祥の老舗トラベルケースブランドGlobe-Trotterが日本代表の海外遠征をサポートすることになりました。実際に使ってみた印象は? また、こういったサポートをどのように受け止めていますか?

 「実際に使ってみて、1番気に入ってるのは4輪ってところ! 使いやすさがめちゃくちゃアップしました。それだけじゃなくて、カーボンだからタフ! トラベルケースって、欧州では日本よりかなり雑に扱われるので(笑)。今回Globe-Trotterにサポートしていただけるようになったことについては感謝の一言に尽きます。常に見られる立場にいる日本代表において、イメージというのはとても大切なもの。日本代表のイメージは1段も2段も良くなると思います。僕たち選手はピッチ内外でその価値に見合ったチームにならないといけないですし、なっていきたいです。カッコいいトラベルケースを手に移動することによって子供たちだけじゃなく、大人のファンの心も釘づけにしたいですね(笑)」

Maya YOSHIDA
吉田麻也

(サンプドリア/日本代表)
1988.8.24(32歳)189cm / 87kg DF JAPAN

PLAYING CAREER
2007-10 Nagoya Grampus
2010-12 VVV Venlo (NED)
2012-20 Southampton (ENG)
2020- Sampdoria (ITA)

長崎県長崎市出身。小学6年生の時にセレクションで加入した名古屋グランパスから2007年にプロデビュー。初年度からリーグ戦19試合に出場すると翌シーズン以降も主力を張り、2009-10シーズン冬の移籍市場でオランダのVVVフェンロに引き抜かれた。そこでの活躍を評価され、2012年夏にプレミアリーグのサウサンプトンへステップアップ。世界最高峰の舞台で7シーズン半戦い続け、日本人選手のプレミアリーグ最多出場記録(154)を打ち立てた。2020年1月に新天地を求めたサンプドリアでもレギュラーの座をつかみ、ヨーロッパでの挑戦を続けている。日本代表デビューはVVVフェンロ移籍決定直後の2010年1月。2014年ブラジル、2018年ロシアと2度W杯メンバーに名を連ねた他、2008年北京、2012年ロンドン、そして2021年東京と五輪にも3度出場している。

Globe-Trotter SAMURAI BLUE LIMITED COLLECTION

 2021年3月に公益財団法人日本サッカー協会(JFA)とアパレルプロバイダー契約を結んだGlobe-Trotterから、契約締結を記念した限定トラベルケースが発売中だ。

 Globe-Trotter独自の超軽量カーボン・ファイバーを使用した「SAMURAI BLUE キャリーオン カーボン」と、パルプを何層にも重ね樹脂でコーティングした特殊素材ヴァルカン・ファイバーを用いた「SAMURAI BLUE キャリーオン」の2モデルがあり、それぞれサッカー日本代表とU-24日本代表に提供されたもの。世界を股にかけて戦う日本代表にふさわしい逸品となっており、この上なく心強い旅のパートナーとなってくれる。

SAMURAI BLUE キャリーオン カーボン

左が4ホイール、右は2ホイールモデル

SAMURAI BLUE キャリーオン

左が4ホイール、右は2ホイールモデル

Globe-Trotterとは?

 1897年創業。強くて軽いヴァルカン・ファイバーボードの使用により、一躍「旅の黄金時代」を象徴するトラベルケースに。エリザベス女王やウィンストン・チャーチル元首相をはじめ要人から、現代ではデイビッド・ベッカムやエマ・ワトソンらスーパースターたちから旅のパートナーに選ばれてきた。その形とスタイルはほとんど変わることなく現代まで受け継がれており、製品は今もイギリスの工房で職人が手作りし、細部までこだわり抜いて完成させている。国内では6店舗で店頭販売を展開。最高品質のトラベルケースブランドとして、価値にこだわる人々から愛されている。

商品の詳しい情報はGlobe-Trotter公式サイト内特設ページでご確認ください。

Photos: Getty Images

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インタビューサウサンプトンサンプドリア吉田麻也日本代表とMr.Children

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フットボリスタ 編集部

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