
今週末、リーグ戦に先駆けて国内カップ戦のDFBポカールで新シーズンの開幕を迎えるドイツ。そのドイツでは昨シーズン後半、2021-22シーズンに向けた監督の退任と新監督を、シーズン終了を待たずして発表するクラブが相次いだ。しかもその多くが同じドイツ国内のライバルクラブへの“移籍”だったこともあり、物議を醸すことにもなった。なぜ、このような形でクラブを去る監督が増えているのか。そして、ドイツ国内ではどう報じられたのかを概説する。
※『フットボリスタ第85号』掲載記事に一部加筆。
2020-21ブンデスリーガ1部の順位表を見ると、驚くべきことが浮かび上がる。 優勝したバイエルンをはじめ2位RBライプツィヒ、3位ドルトムント、5位フランクフルト、6位レバークーゼンとほぼすべての上位チームが、シーズン終了前に現監督の退任と新監督を発表したのだ。4位ボルフスブルクのオリバー・グラスナー監督にしても閉幕直後の5月26日にフランクフルトの監督に就任することが発表され、8位のボルシアMGも監督交代に踏み切った。彼らの多くがそうであったように、一定の金額で移籍できる契約条項を使って契約満了を待たずに“移籍”する監督が増えている。……
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Profile
ダニエル テーベライト
1971年生まれ。大学でドイツ文学とスポーツ報道を学び、10年前からサッカージャーナリストに。『フランクフルター・ルントシャウ』、『ベルリナ・ツァイトゥンク』、『シュピーゲル』などで主に執筆。視点はピッチ内に限らず、サッカーの文化的・社会的・経済的な背景にも及ぶ。サッカー界の影を見ながらも、このスポーツへの情熱は変わらない。
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