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鎌田大地を見るとシンプルに幸せ――ドイツ人ジャーナリストが「カマディスタ」となった理由

2021.05.29

今年2月20日の『シュピーゲル』WEB版に、鎌田大地愛を思いのままに綴るコラムが。その「私はカマディスタ(Kamadista)」だという気になる書き手は、小社刊『うつ病とサッカー 元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録』の著者でもあるドイツの有名ジャーナリストで作家のロナルド・レング氏ということで今回、このエッセー記事を翻訳・転載させてもらうことになった。それは恋をする時のように、彼を初めて目にした時から始まったそうだ。

※『フットボリスタ第84号』より掲載。

 娘がテレビの前にいる私に「パパ、何してるの?」と聞く時、「サッカーを観ている」と答えることが珍しくなった。たいていの場合、私は「鎌田を見ている」と言う。

 今、私がサッカーで興味があるのは、どのチームがブンデスリーガで優勝するかとか(それはどうせわかっている)、世界のベストチームがどんな戦術かといったことではなくなっている。私が知りたいのは、アイントラハト・フランクフルトでプレーするこの24歳の日本人選手が、どのような進化を見せるかである。世界の他の人たちは、ある程度しっかりしたチームでプレーする面白い選手くらいにしか思っていないかもしれないが。

 素晴らしい選手を発見する時の感じは、これまでも好きだった。それは恋をする時の感じに一番近い。相手を初めて目にした時に始まり、激しく心臓がドキドキする。……

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フランクフルト鎌田大地

Profile

ロナルド レング

1970年、フランクフルト生まれ。スポーツジャーナリスト、作家。エンケと友情を築いたバルセロナに10年間滞在。ドイツのメディアにスペインサッカーについての記事を提供。ドイツ年間最高のルポルタージュに与えられる賞を8度受賞。代表作に村の6部リーグのチームからプレミアリーグでプレーしたGKラース・リースの伝記『The Keeper of Dreams』がある。エンケについて綴った弊社刊『うつ病とサッカー』は彼の最後の作品で、2011年のウィリアム・ヒル、スポーツブック賞(年間最優秀書籍に与えられる)を受賞している。