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2021年2月、FC東京のFW原大智のNKイストラへの完全移籍が決まった。クロアチア1部に所属する彼らはアラベスの傘下クラブとしても知られている。前回は移籍の経緯を解説してもらったジャーナリストの長束恭行氏に、2ゴール3アシストと理想的な新天地デビューとなった公式戦3試合を現地の情報を交えて振り返ってもらった。
FC東京から「原大智選手 NK Istra 1961へ完全移籍内定のお知らせ」が公式アナウンスされてから丸1カ月が経過した。欧州初挑戦の舞台はクロアチア。イストラは10クラブ中10位のリーグ最下位。この移籍劇に首をかしげるファンも多かったが、数字から言及すれば「公式戦3試合出場、2ゴール3アシスト」。決定力不足に悩むイストラにとっては待望のストライカーの到来で、現時点では5段階評価の「5」を与えていいだろう。
「炎の中」で奪った1ゴール1アシスト
新たな国に来た実力未知数の外国人選手にとっては、まずはチャンスの糸口をつかみ、本番で自己証明を果たしながら周囲を認めさせ、レギュラー争いの序列を引っくり返すことが肝心だ。そのプロセスを原は極めて短いタームで成し遂げたわけだが、そこに至るチーム事情も存在した。……
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Profile
長束 恭行
1973年生まれ。1997年、現地観戦したディナモ・ザグレブの試合に感銘を受けて銀行を退職。2001年からは10年間のザグレブ生活を通して旧ユーゴ諸国のサッカーを追った。2011年から4年間はリトアニアを拠点に東欧諸国を取材。取材レポートを一冊にまとめた『東欧サッカークロニクル』(カンゼン)では2018年度ミズノスポーツライター優秀賞を受賞した。近著に『もえるバトレニ モドリッチと仲間たちの夢のカタール大冒険譚』(小社刊)。
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