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人数制限無視のパーティーでスポルティング・ヒホンにクラスター発生

2021.01.05

 クリスマス休暇明けのクラスターが2部のスポルティング・ヒホンを襲っている。

感染したのは主力9選手か

 年末に試合があって3、4日しか休めなかった1部と違い、2部は12月21日が年内最終節で、年始の練習開始まで1週間程度のクリスマス休暇があった。

 この間に選手9人(トップチーム6人、Bチーム3人)とクラブスタッフ1人の感染が明らかになった。行動を調査すると、彼らは別々に感染したわけではなく、相互感染があったとして「クラスター」と認定された。

 クラブはプライバシーの尊重を理由に感染者の名前を公表していないが、1月4日夜に行われたルーゴ戦の招集メンバー23人の中にレギュラー級の9人の名前がなく、彼らが陽性者であることは間違いないだろう。

 クラスターにもかかわらず試合が開催されるのは、コロナ禍による最低必要選手数の13人(うちトップチーム最低5人)がクリアできているから。今季ここまで1部16節、2部19節を消化し終えた時点で、コロナ禍で延期されたのは2部第6節のアルコルコンvsポンフェラディーナの1試合だけ。一度は延期された第7節のサバデルvsアルコルコンは、後に偽陽性だったことがわかり、延期にカウントされていない。当然ながら2試合延期(1部は1試合延期)で“リーチ”がかかり、次の延期から不戦敗となる罰則を受けたクラブはない。

“変異種クラスター”への発展も

 これだけだと、毎節、誰かしらの陽性者が出ているリーガの現状を考えると、今回のスポルティング・ヒホンの件も忘れ去られそうだったが、ここにきて大事件に発展する可能性が出てきた。このクラスターが感染者34人、濃厚接触者130人以上に及ぶ大規模なものであることを、アストリア州担当者が発表したのだ。

 しかも感染者のうち2人は、イギリス発の感染力が強いとされる変異種によるものであることが確認されている。スペインでは30人程度の変異種の感染者が確認されているが、濃厚接触者へのテスト結果次第では、「国内初の変異種クラスター」に発展する可能性がある。

 さらにスポルティング・ヒホンにとって都合の悪いことに、この感染拡大にはクラブ関係者の主催した秘密イベントが関わっているらしいのだ。

 SNS上にアップされているビデオや写真によると、ソーシャルディスタンスやマスク着用の感染対策を採らぬまま、最大10人までという集会の人数制限を大幅にオーバーしたフィエスタが12月24日午後に開催された模様。場所はクラブ関係者が経営に関わるバーであると地元紙は報じている。

 仮にここがクラスターの発生源だとすると、最初に選手が症状を訴えたのが12月27日、130人もの濃厚接触者(24時間以内に2m以下の距離で15分間一緒にいた人)が出ていることとも辻褄が合う。

 州の保健当局は徹底的な調査を約束しており、事件の全貌はここ数日で明らかになるはずだ。


Photo: Getty Images

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ヒホン新型コロナウイルス

Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。