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橋岡大樹が語るDFとしての欧州挑戦。ベルギーで感じる「間合い」の差

2021.06.11

6月11日発売の守備戦術を特集した『フットボリスタ第85号』では、今冬シント=トロイデンVVに期限付きした橋岡大樹が、DFの視点から2020-21シーズンを振り返っている。加入直後から右ウイングバックや右サイドバックとして攻撃面で存在感を発揮した一方、22歳の若武者が初挑戦のベルギーリーグで感じ取った「守備の差」とは何か。今夏の東京五輪でも活躍が見込まれる日本代表DFが、その感覚を言語化したインタビューの一部を特別公開!

「寄せ方」にみる日本とベルギーの違い

ボールが動いている間にどれくらい寄せられるか


──今号では守備戦術特集ということで、迫力ある攻撃参加に注目されがちな橋岡選手ですが、守備について詳しくお話をうかがいたいです。まず今冬から挑戦されているベルギーリーグで、右ウイングバック(WB)や右サイドバック(SB)として6試合に出場されましたよね。そこで守備を行ってみて、昨年までプレーされていたJリーグと違いを感じることはありましたか?

 「僕は欧州に来るまで対人守備を武器にしていたんですけど、初めてベルギーリーグで先発出場したシャルルロワ戦で、ベルギー代表にも選ばれている左SB の(ヨリス・)カイエンベ選手と対峙した時に衝撃を受けたんです。自分が『ボールを取れる!』と思ったタイミングで足を出しても全然奪えなくて」


──試合前に相手選手のプレー映像を確認したりはしていないのでしょうか?

 「もちろん次の試合で対峙する相手選手のプレーはいつも見ていて、どういうタイプか、右利きなのか左利きなのかを確認して、対応方法を研究しています。カイエンベ選手は左利きだとわかっていたので、少しだけ彼の左を切って中に行かせてボールをさらしたところを狙っていたんですけど、あっさりかわされてしまって。そういう選手がベルギーリーグにはたくさんいるので、一人ひとりの個の能力がものすごく高い、1対1が強いというのが僕の率直な感想です」

「衝撃を受けた」というカイエンベとマッチアップする橋岡。今後も個々の能力が高いベルギーリーグのサイドプレーヤーを相手に経験を重ね、DFとしての成長に繋げられるか


──その試合後には「最初は少し間合いをうかがっていて、自分の間合いに持っていこうとしたんですけど、抜かれるシーンもあったので。後半からは徐々に自分が取るべき間合いもわかってきて、少しずつ慣れてきてはいました」とお話されていましたよね。

  「そうですね。やっぱり間合い、特に相手選手がボールを受けるまでの寄せ方を変えなければいけないなと。日本ではある程度の距離まで寄せていればよかったんですけど、ベルギーだともっと距離を詰めないとドリブルでやられてしまいます。だから、相手のCBやボランチから斜めのボールがサイドハーフ、ウイングに入る時は速めの予測をする必要がある。もちろんまずはパスカットを狙うんですけど、ボールが通るとしてもなるべく相手にいい状態で持たれないように意識しています。ボールが動いている間にどれくらい寄せられるかで、その後の守備がかなり変わってくるので。そこで背中を向かせられなければパスだけではなくドリブルもされてしまいますし、寄せが一歩でも甘ければクロス、さらにはシュートまで許してしまう。そういうプレーの選択肢をできるだけ奪っていくのが重要です。そこはまだまだベルギーで学んでいかないといけないところだと感じています」


──もっと相手選手の近くに寄せる必要があると。ただ、そうすると背後のスペースが空くことになりますよね。

 「だから、より周りの選手の位置関係を正確に把握しなければいけないです。後ろの選手や横の選手がどういう立ち位置にいるか、自分が出ていっても速くスライドしてくれるか。そこで『こっちに来てくれ!』とCB のチームメイトに声をかけて出ていったのはいいんですけど、スライドできなくて1人で2人を守らなければならなくなってしまった時も何回かあって、逆にボールを持った相手選手に寄せられなくなってしまったこともありましたね。後ろを気にし過ぎて遅れても結局は失点に繋がってしまうので、特にコミュニケーションはすごく大事。DF としてはものすごくいい訓練になっています」

対人守備のコツやSBが抱えるジレンマも明かしたインタビューの続きは『フットボリスタ第85号』に掲載!

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Photo: ©STVV

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橋岡大樹

Profile

足立 真俊

1996年生まれ。ウィスコンシン州立大学でコミュニケーション学を専攻。卒業後は外資系OTAで働く傍ら、フットボリスタを中心としたメディアで執筆・翻訳・編集経験を積む。2019年5月より、footballista編集部の一員に。プロフィール写真は本人。Twitter:@fantaglandista