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ビエルサが欲したドイツ代表若手CBコッホ、リーズ移籍の背景を語る

2020.09.26

 移籍金推定1300万ユーロ(約16億円)でイングランド・プレミアリーグのリーズへ移籍したロビン・コッホ。ドイツのフライブルクで過ごした3年間で、CBとしてドイツ代表に招集されるまで成長した。

 多くのドイツ人選手にとって憧れの地であるイングランドに活躍の場を移した24歳が、9月9日付けの『シュポルトビルト』でリーズ移籍の背景を語った。

送られ続けた膨大な資料

 今季チェルシーに加入したティモ・ベルナーやカイ・ハフェルツのように、コッホにとってもプレミアリーグは憧れの地であったようで、イングランドの印象を次のように話している。

 「多くのトップチームがそろっていて、2、3週間に1回はビッグマッチがある。レベルやチーム内の競争もブンデスリーガよりも高い。僕にとっては挑戦でもあり、チャンスでもある」

 ヘルタ・ベルリンをはじめ、ドイツ国内に留まることもできたが、最終的にはマルセロ・ビエルサ率いるリーズの説得を受け入れた。

 「ビエルサはペップ・グアルディオラにとって世界で最高の監督なんだ。彼ほどの人がそう言うんだから、きちんと理由があるはずだ」と、ビエルサへの関心が移籍に興味を持った理由の1つだ。

 さらに、ビエルサとリーズはコッホを納得させるために様々な手を尽くした。

 「リーズからはたくさんのビデオが送られてきた。リーズの試合中のさまざまな場面に、似たような状況の自分のプレーシーンが挿入されていた。これらを見てすぐに気づいたよ。自分のプレーがリーズにとてもマッチすることにね」

 「クラブは自分を獲得するために真剣に動いていた。たくさんのメール、データ、そしてプレゼンテーションを受け取った。彼らはとても詳細に僕のプレーを分析していた。これには驚かされたね。こういう部分にもビエルサの綿密さが伝わってくる」と、自分自身が活躍できるイメージを明確に描いた上での移籍だったことを説明した。

 「自分のキャリアを今の段階でさらに成長させるためにも、理想的なインプットを受け取ることが肝心だった。だからこそのプレミアリーグ、だからこそのビエルサ監督というわけさ」

冷静な投資家と明確なプラン

 さらに、リーズというクラブを知るためにリーズのドキュメンタリー『Take us Home』を見たという。

 トッテナムの『All or Nothing』などクラブの舞台裏を見せるドキュメンタリーが近年、人気を集めているが、こうした映像は選手のリクルーティングにも一役買っているようだ。

 「このクラブには『すぐにUEFAチャンピオンズリーグだ。さもなければ出ていく』というような投資家はいない。クラブは明確なプランを見せてくれた。3、4年単位のプロジェクトなんだ。まずはプレミアリーグ昇格1年目で、しっかりと良いシーズンを過ごすことが必要だ」とコッホはリーズの印象を述べた。

 「プレミアリーグにできるだけ早く慣れて、チームを助けられるようになりたい」と話すコッホは、開幕からの2試合で連続して先発フル出場。タイトルホルダーのリバプールには敵地で3-4と破れたものの、フルハムに4-3と勝利を収め、10位につけている。ビエルサが求めたドイツ代表CBの成長プロセスは、今季の見どころの1つになりそうだ。


Photo: Getty Images

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フライブルクマルセロ・ビエルサリーズロビン・コッホ

Profile

鈴木 達朗

宮城県出身、2006年よりドイツ在住。2008年、ベルリンでドイツ文学修士過程中に当時プレーしていたクラブから頼まれてサッカーコーチに。卒業後は縁あってスポーツ取材、記事執筆の世界へ進出。運と周囲の人々のおかげで現在まで活動を続ける。ベルリンを拠点に、ピッチ内外の現場で活動する人間として先行事例になりそうな情報を共有することを心がけている。footballista読者の発想のヒントになれば幸いです。