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マンチーニ監督、将来に向けてイタリア代表の大胆な世代交代を敢行

2022.06.12

 カタールW杯出場を逃したイタリアが、思い切った世代交代を図っている。

18歳の選手も抜擢

 ロベルト・マンチーニ監督は、6月から始まったUEFAネーションズリーグで若手を次々とデビューさせた。6月4日のドイツ戦では22歳のダビデ・フラッテージを先発させたほか、途中出場させた5人はすべてこの日がデビュー戦。

 とりわけ18歳で抜擢されたFCチューリッヒFWウィルフリード・ニョントはいきなりロレンツォ・ペッレグリーニのゴールをアシストし、一躍時の人となった。インテルの下部組織で育つも、トップチームでのプレーを望んでスイスへ渡った若者にはサッスオーロ、トリノ、サンプドリアなどが獲得に動いているとの報道が連日のようになされ、移籍情報においても注目株となっている。

 また6月7日のハンガリー戦では、そのニョントが先発出場。さらに試合終盤には、23歳のアレッシオ・ゼルビンがデビューした。ナポリがパスを保有する選手だがトップチームでの出場経験はなく、2021-22シーズンはセリエBフロジノーネにレンタルされていた。さらに6月11日のイングランド戦では、同じフロジノーネのDFフェデリコ・ガッティが先発出場を果たした。

「若手の力で勝ちたい」

 「A代表は終着点であるべきで、育成の場とするべきではない」という考えはイタリアのサッカー関係者の間にも根強く残っており、ガッティの先発が発表された後にネットでは「セリエBからいきなり代表の先発なんて泣く」と嘆きの反応もあった。

 一方で、マンチーニ監督の姿勢には一定の支持がある。U-21イタリア代表のパオロ・ニコラート監督はイタリアの報道陣に「我われにはマンチーニのように勇気のある代表監督がいる。過去の2年間で我われのU-21代表としてプレーしていた選手が今A代表に出ているのは、我われの仕事への賞与のようなもので誇りに思う」と語った。

 また、イタリアオリンピック協会のジョバンニ・マラゴ会長は『ANSA通信』に対し「ロベルトは素晴らしいサインを発している。予定を早めて若者をデビューさせ、将来に備えて行くのは正しいやり方だ」と支持のコメントを発した。

 マンチーニ監督は6月10日の記者会見で「若手に期待しなければならない。次回のEUROも2026年のW杯も若手の力で勝ちたい」と地元メディアを前に宣言した。その一方で「EURO2020を制したチームにはリスペクトが払われるべきである。彼らは3年間に渡って負けることなく、素晴らしいサッカーを展開したのだから」と現在の代表チームの中で中堅、ベテランとなった選手たちに配慮の姿勢も訴えた。


Photo: Getty Images

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イタリア代表ロベルト・マンチーニロレンツォ・ペッレグリーニ

Profile

神尾 光臣

1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。