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10連覇を逃したユベントス。ピルロ解任報道が出るも、続投が決定

2021.05.12

 ユベントスは、アンドレア・ピルロ監督を少なくとも今季終了まで続投させる意思を固めた。5月11日、地元紙各紙が報じた。

「10日以内に解任」と報じられるも…

 チームは5月9日のミラン戦で完敗。ナポリにも抜かれ、UEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得圏外となる5位に転落した。一般紙『ラ・スタンパ』は「10日以内にピルロが解任され、助監督のトゥドルがシーズン終了まで暫定的に指揮を執る」というスクープ報道も打っていたが、結局は誤報という形に。パベル・ネドベド副会長は報道バラエティ番組の突撃インタビューに捕まり、「ピルロもクリスティアーノ・ロナウドも残る」と発言していた。

 『コリエレ・デッラ・セーラ』によれば、幹部で意見をうかがった後にアンドレア・アニェッリ会長が決断したという。「すでにリーグ戦終了まで12日足らずで残り3試合という事情、そしてスタッフは優秀でピルロに結び付いており、この状態でトゥドルに任せて博打を打つリスクに意味はないという判断が働いた」と報じた。

 しかしながら立場は厳しい。複数の地元紙はピルロの命運は今季終了までと報じている。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』に至っては、「ネドベド副会長とファビオ・パラーティチSDとの間でピルロの続投か即時解任かを求めて大いに意見が割れ、ミラン戦後はチームバスの駐車場で激しい言い合いになっていた」と報じた。

クラブ首脳を批判する声も

 もっとも、ピルロ自身については同情的なトーンで報じるところが多かった。『コリエレ・デッラ・セーラ』は「ミラン戦後にはピルロも結局『今まで様々なことが起きたが、そのすべての状況に自分を合わせていかなければならなかった』と吐露した」として、「自分のサッカーに合っていなかった布陣を押し付けられたことに加え、会長が『あまりにも無駄な試合が多すぎる』と語るような状況で、どうして監督が選手たちにベネベント戦やクロトーネ戦などへのモチベーションを焚き付けることができるというのだ」とクラブ首脳陣を批判した。

 クラブ幹部がろくに機能していなかったゆえの混乱。『トゥットスポルト』のサビエル・ヤコベッリ編集長は地元TVの取材で「ピルロ監督並びにクラブ幹部の去就は、最終的には親企業グループ・エクソールの最高経営責任者であるジョン・エルカン氏が決めるだろう。同氏がこのところコンティナッサの練習場に足を運んでいたことも偶然ではあるまい」と語っていた。

 この混乱のさなか、サッスオーロ戦の前日会見に臨んだピルロ監督は「まだCLに進出する可能性は残されているのだから諦めてはいけない。我われは最後の最後まで信じ抜く義務がある」と宣言。

 一方で、ネドベド副会長とパラティチSDが揉めていたという報道に関する質問については「ゴシップや本当でない話には興味がない」と回答を拒否した。


Photo: Getty Images

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アンドレア・ピルロパベル・ネドベドユベントス

Profile

神尾 光臣

1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。