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努力と先輩に支えられた横山歩夢のゲンク初ゴール。そして伊東純也はW杯で「“2人”の分も頑張る」【後編】

2026.05.31

スタッド・ランス時代の伊東純也を取材してきた小川由紀子さんのベルギー出張レポート。2月に続く2025-26シーズン2度目の今回は、ゲンクのプレーオフ2最終節(第10節)を見届けるべく敵地ルーベンを訪れた。後編では、加入から1年3カ月の「努力」を経て、ついに「結果」を残した23歳の歩み、そして「集大成」の北中米W杯を前にした33歳の思いをお伝えしたい。

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「めちゃめちゃ時間がかかった…」「練習から100%でやってきた結果が…」

 横山歩夢にとっては、今季はプロチームでデビュー、そして初ゴールをマークしたシーズンとなった。

 昨年2月、バーミンガム(当時イングランド3部)からレンタルで加入した後は、「慣れるため」という理由でセカンドチームに所属。完全移籍に切り替わった今季は、プロチーム契約となった。ところが開幕してみると、メンバー外、ベンチ入りはするも出番なし、という日々が続き、ピッチに立てないままレギュラーシーズンを終えることになる。

 しかしニッキー・ヘイエン監督が着任後の年明けからは、セカンドチームで毎試合出場して試合勘をキープ。1月末からの8試合で2得点4アシストと結果も出すと、プレーオフ2が開始して2戦目、4月12日のルーベン戦で待望のメンバー入り。

 そして76分、ついに彼の背番号『30』が、交代を告げる電子パネルに灯された。

 チャンスは数多く作りながらもなかなかゴールがこじ開けられなかった終盤、0-0の局面で、ヘイエン監督が最後に切った5枚目の交代カードが横山だった。

 明日の試合では出番があるかもしれないぞ、というような前振りもなく、突然巡ってきたチャンス。

 「全然何も聞かされてなかったです。このデビューまでめちゃめちゃ時間がかかったんで、チームの勝利というのに貢献できるように(試合に)入りました」

 試合は0-0のまま終わったが、横山は積極的に左サイドを攻め上がっては、自身も「得意のエリア」だというカットインからシュートを打つなど、攻め気のプレーで見せ場も作った。

ついにトップチームで約15分間、プレーオフ2第2節ルーベン戦のプレー集

 印象的だったのは、横山がいい走り出しをしたタイミングで、その動きを見逃さずに後方からパスが出てきたこと。とにかく点を取りたいゲーム終盤の山場ともなれば、常連メンバー同士は、プレー慣れしている相手にパスを預けるものだが、

 「練習から100%でやってきた結果がここにつながっていると思う」

 という本人の言葉を裏付けるかのように、このシーンを見ただけでも、横山がすでにトレーニングの段階で仲間の信頼を得ているのが感じられた。

 パスを出したコンゴ民主共和国代表の左SBジョリス・カイエンベも試合後に言っていた。

 「アユムがすごく良い選手だということは、トレーニングの時から十分にわかっていたんだ。今日も試合の入りがすごく良かったし、仲間としても彼のデビュー戦をうれしく思うよ。彼は普段から本当に一生懸命トレーニングに取り組んでいる。ただひたすら、成功を目指して純粋に頑張っている。

 彼のような選手は、試合でプレータイムを与えられるべきだと思うから、チームのみんなも、アユムが出場できたことを本当に喜んでいる。彼は足も速いし、なにより上手い。それにすごくいいヤツだから、俺としてもうれしい」

デビュー戦後には現地メディアからも取材を受けていた(Photos: Yukiko Ogawa)

「面倒見めちゃめちゃいい」純也くんから「盗めるものは盗みたい」

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小川 由紀子

ブリティッシュロックに浸りたくて92年に渡英。96年より取材活動を始める。その年のEUROでイングランドが敗退したウェンブリーでの瞬間はいまだに胸が痛い思い出。その後パリに引っ越し、F1、自転車、バスケなどにも幅を広げつつ、フェロー諸島やブルネイ、マルタといった小国を中心に43カ国でサッカーを見て歩く。地味な話題に興味をそそられがちで、超遅咲きのジャズピアニストを志しているが、万年ビギナー。

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