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チームビルディングを助ける「Communal Language」の重要性

2021.04.05

TACTICAL FRONTIER

サッカー戦術の最前線は近年急激なスピードで進化している。インターネットの発達で国境を越えた情報にアクセスできるようになり、指導者のキャリア形成や目指すサッカースタイルに明らかな変化が生まれた。国籍・プロアマ問わず最先端の理論が共有されるボーダーレス化の先に待つのは、どんな未来なのか? すでに世界各国で起こり始めている“戦術革命”にフォーカスし、複雑化した現代サッカーの新しい楽しみ方を提案したい。

※『フットボリスタ第83号』より掲載。

 指揮官がチームの意思を統一することを目指して「Communal Language(共通言語)」を使用することは、そこまで珍しいアプローチではない。日本ではベガルタ仙台で指揮官を務めた渡邉晋監督のアプローチが印象的だ。拙著『ポジショナルプレーのすべて』のインタビューでは、下記のように述べている。

 「僕は、なるべく選手に使う言葉は日本語にしてるんですよ。『カタカナや英語ではわからないかな』『思い浮かべられない選手が多いかな』と思って。(中略)だから、日本語でわかりやすい言葉。『ああ、これってこういう意味だよね』ってイメージしやすい言葉がいいなと思いますね」

 戦術的なイメージを共有することを可能とする言語を作り出すことは、チームビルディングの助けになる。多くのクラブが同様のアプローチを導入していく中で、今回はその重要性とアプローチの方法を考えていこう。

「Communal Language」(共通言語)とは?

……

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ユリアン・ナーゲルスマン戦術渡邉晋言語化

Profile

結城 康平

1990年生まれ、宮崎県出身。ライターとして複数の媒体に記事を寄稿しつつ、サッカー観戦を面白くするためのアイディアを練りながら日々を過ごしている。好きなバンドは、エジンバラ出身のBlue Rose Code。