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クロップやトゥヘルから受け継いだマインツの系譜…スベンソンは古巣を救えるか

2021.01.30

危機的状況にあったマインツが、クラブ独自のコンセプトを取り戻すためにボー・スベンソンを監督に招聘した。かつてクロップやトゥヘルの下でプレーし、マインツを熟知している彼の就任によって、マインツはクラブのアイデンティティーを取り戻そうとしている。

 1月25日のブンデスリーガ第18節で、降格圏の17位に沈むマインツは、ホームでRBライプツィヒと対戦し、3-2の勝利を収めた。この大番狂わせが実現した要因としては、マインツが大きく舵を切ったことが挙げられる。1990年代から脈絡と続いてきた、マインツ独自のコンセプトへの“原点回帰”を図ったのだ。

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 2020年最後の試合が終わると、危機的状況にあったマインツはすぐに動き出した。1992年から2016年にかけて現在のマインツの基礎を築き上げたクリスティアン・ハイデルが「戦略・スポーツ・コミュニケーション統括」という役職に就任。実質的にクラブを取り仕切る責任者として復帰したのだ。

 ハイデルは復帰の条件として、長年マインツの育成やトップチームで監督を務めたマルティン・シュミットのスポーツダイレクター就任を挙げており、さっそくシュミットを招聘。監督にはかつてマインツの選手だった元デンマーク代表のボー・スベンソンを、RBザルツブルクのセカンドチームに当たるFCリーフェリンクから呼び寄せた。……

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トーマス・トゥヘルボー・スベンソンマインツユルゲン・クロップ

Profile

鈴木 達朗

宮城県出身、2006年よりドイツ在住。2008年、ベルリンでドイツ文学修士過程中に当時プレーしていたクラブから頼まれてサッカーコーチに。卒業後は縁あってスポーツ取材、記事執筆の世界へ進出。運と周囲の人々のおかげで現在まで活動を続ける。ベルリンを拠点に、ピッチ内外の現場で活動する人間として先行事例になりそうな情報を共有することを心がけている。footballista読者の発想のヒントになれば幸いです。