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マッテオ・リッチ、スペツィアから85年ぶりにイタリア代表に招集

2021.03.25

 カタールW杯欧州予選を迎えるイタリアで、A代表初招集となった選手が注目を受けている。イタリア国籍取得で代表招集資格を得たブラジル出身のアタランタDFラファエウ・トロイと、26歳にして代表初招集を受けたスペツィアMFマッテオ・リッチだ。スペツィアにとっては1936年のルイジ・スカラベッロ以来、実に85年ぶりのイタリア代表招集選手となった。

中盤の底から攻撃陣を操る

 リッチはローマの下部組織出身。しかしローマではトップチームでの出場経験はなく、複数のクラブにレンタルをされてセリエBやCでキャリアを積んでいた。

 2018年にスペツィアに移籍すると主力に定着し、2年目にはクラブをセリエA昇格へと導いた。そして今季もビンチェンツォ・イタリアーノ監督の下で中盤の底に定着し、チームの躍進に貢献。タフなプレスにも動じないキープ力でボールを制御下に置き、危険な縦パスを放ってスピードとフィジカル能力の高い攻撃陣を動かしている。

 彼の活躍によって格上相手からもぎ取った勝利も少なくなく、第22節ミラン戦では相手の中盤を向こうに回して素晴らしいゲームメイクを披露した。

「クラブにとっても大きな名誉」

 そして、ロベルト・マンチーニ代表監督からイタリア代表に招集を受けた。もちろん本人のキャリアでは初めてのことだ。

 3月23日の記者会見に臨んだリッチは、地元メディアに対して「19日にクラブ幹部から僕が代表に招集されたと聞いた時、とても信じられない思いがした。スペツィアにとっては戦後初めての代表招集らしいから、とても誇りに思っている」と語り、「チームが代表と同じ[4-3-3]をやっているから自分も呼ばれたのだろう。僕のことを信用して使ってくれたイタリアーノ監督への感謝はやまない」と指揮官への恩義を述べた。

 スペツィアのマウロ・メルーゾSDはイタリア衛星放送のスカイ・スポーツに対し、「選手やクラブにとっても大きな名誉だ」と目を細めた。

 限られた強化予算で最大限の成果を出すべく、名声にとらわれず選手の能力を見極めた強化方針の賜物である。「下積み期間は長かったが、それが役に立ったということさ」とリッチは語った。

 なお、このリッチの名は、移籍市場に関するニュースも騒がせている。

 スペツィアとは契約更新をしておらず、今年の6月には契約切れを迎える。そうなると代表招集経験のあるレジスタを移籍金がかからずに獲得できるようになるため、フィオレンティーナやボローニャ、サンプドリアなどのクラブが獲得に興味を示していると書き立てられている。


Photo: Getty Images

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Profile

神尾 光臣

1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。