マンジュキッチがイタリアに帰還…ミランと半年間の契約を締結へ

イタリアの主要メディアは1月17日、ミランがクロアチア代表FWマリオ・マンジュキッチの獲得に大筋で合意したと報じた。
一度は拒否も故障者続出で翻意
バイエルンにアトレティコ・マドリー、そしてユベントスとビッグクラブを渡り歩いたマンジュキッチは、2020年1月にカタール・スターズリーグのアル・ドゥハイルに移籍。しかし7月に契約を解除してフリーの身となっていた。「セリエAにノスタルジーを感じており、イタリアへの復帰を希望している」ともっぱらの噂で、代理人を介してイタリアの複数のクラブと接触を持っていたと伝えられていた。
もっとも、ミランのその1つとして噂に上がっていたものの、これまでのところは売り込みを却下。『コリエレ・デッロ・スポルト』は昨年10月の時点で「マンジュキッチはズラタン・イブラヒモビッチの控えという立場を受け入れないだろうし、クラブはロレンツォ・コロンボやラファエウ・レオンをその控えとして考えていたので、丁重に断った」と報じていた。
しかし、それが急転直下で契約締結の方向となった。ミランの情報を専門とするスポーツ情報サイト『ミランニュース』は、1月17日の現地時間11時に「俸給180万ユーロ(約2億2500万円)の6カ月間という契約で、UEFAチャンピオンズリーグへの出場権が確保できた場合には自動的に延長されるという付帯条件もついた」と報道。衛星放送『スカイ・スポーツ』は「ミランは故障者が続出中で、加えてハカン・チャルハノールが新型コロナウイルス感染症検査で陽性となったことから即戦力の補強を希望した」と報じた。
積極補強でスクデット獲得へ
マンジュキッチは1月18日にもメディカルチェックを受け、ミランの選手となる。16日、カリアリ戦の前日記者会見で質問を振られたステファーノ・ピオーリ監督は「今、戦力として抱えていない選手のことをコメントするわけにはいかない」としつつ「可能性があるなら補強をしてくれるだろうと、クラブ幹部には信頼を置いている。欠場者が多い状況で3日おきに試合をこなさなければならないので、1月の移籍期間で補強をする準備はできている」と期待感を示した。そうした現場の要望は、国際的な実績を持つ前線のハードワーカーの獲得で1つ叶えられることになった。
ミランは既に中盤の補強としてトリノからMFスアリオ・メイテをレンタルで獲得し、地元メディアによれば懸案事項の一つとされていた最終ラインにチェルシーDFフィカヨ・トモリを、同じくレンタルで獲得する方向で動いているという。
前半戦で首位を快走し、CL出場権を得られる4位以内はおろかスクデット獲得への期待も高まる中、現実味が増した目標達成のためにミランは戦力補強へと動いた。
Photo: Getty Images
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Profile
神尾 光臣
1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。