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プレイヤーからフットボーラーへと進化するための日常の研鑽。東京ヴェルディ・松田陸が『U-21 Jリーグ』で共闘する恩師との再会で感じたこと

2026.10.02

プロ9年目の27歳。昨シーズンから東京ヴェルディでプレーしている松田陸は、高卒で加入したガンバ大阪時代に師事した恩師・森下仁志と再会を果たし、『U-21 Jリーグ』でのプレーも経験しながら、改めてフットボーラーとしての在り方と向き合い、6年ぶりとなるJ1の舞台で躍動すべく、日々研鑽を積んでいる。

 プロサッカーの世界に飛び込んで、今年で9年目。思い描いていたような時間ばかりを過ごしてきたわけではないけれど、それでもコツコツと積み上げていくものが、必ず自分の力になることはわかっている。今は緑のユニフォームを纏い、再び味の素スタジアムのピッチに立つ日を目指して、地道な日常を繰り返していく。

 「試合に出られたシーズンもあれば、なかなか出られないシーズンもあって、難しい立場だった時もあるんですけど、ここまでプロの世界でやってきていることをポジティブに捉えながら、ちゃんと練習を真面目にやっていれば、チャンスが来ることはわかっているので、そのチャンスを掴みたいなと思っています」

 恩師との再会も果たし、6年ぶりとなるJ1出場をターゲットに見据える、東京ヴェルディの背番号36。松田陸は新設された『U-21 Jリーグ』で、若い選手たちとともに共闘している経験も糧に、圧倒的な成長を志している。

松田陸(Photo: ©TOKYO VERDY)

2バックというチャレンジ。サポーターと分かち合う勝利の歓喜

 「僕は『プレイヤーじゃなくて、フットボーラーになろうぜ』と選手たちに言っています。やっぱりフットボーラーというのは、原理原則としてゴールに向かえる、ボールを奪える、相手に恐怖を与える、相手が嫌なことをやる、と。相手が怖いことをやるのがフットボールであって、いい時間帯の時は相手が嫌がることをできるけれど、それをまた自分たちで手放しちゃいましたよね。結局、自分たち次第なんですよ」

 この8月から開幕している『U-21 Jリーグ』の東西リーグラウンドEAST第3節。AGFフィールドで行われたU-21清水エスパルスとの一戦に、勝利を収めた試合後の取材エリア。終わったばかりの90分間を振り返る言葉に、確かな熱がこもる。U-21東京ヴェルディを率いる森下仁志監督の思考は、いつだって実に本質的だ。

U-21 Jリーグ第3節・U-21清水エスパルス戦後の熊取谷一星、大藤颯太、山田剛綺

 この日のチーム最年長。27歳の松田は、いつもと違う83番という大きな背番号のユニフォームに袖を通し、佐古真礼と最終ラインでコンビを組む。ただ、右サイドバックは今井健人、左サイドバックは松橋優安という、攻撃に絶対的なストロングを有するアタッカーたち。その実態は4バックというよりも、“2バック”と表現する方がしっくり来る。

 「攻撃に重心を置いたフォーメーションなんですけど、攻撃をシュートでやり切れば、山本(丈偉)が戻る時間もありますし、そういうクオリティを上げれば、全然問題ないかなと思っていました」(松田)

 中盤のアンカーに入る山本丈偉が担うのはリベロ的な役割。ビルドアップ時は2センターバックの間に入ってボールを受けつつ、守備時も後方のケアに奔走するものの、もちろん相手の攻撃に松田と佐古の2枚でさらされることもあるが、そこは個で抑え込むことが求められる。

 試合は6分にミドルシュートで先制点を奪われるも、12分に熊取谷一星が、18分に山田剛綺が相次いでゴールを奪い、逆転に成功。後半に入って同点に追い付かれながら、山田と大藤颯太が得点を挙げて、4-2で競り勝つ。

 粘り強く引き寄せた2連勝の歓喜を、雨が降りしきる中で声援を送り続けたサポーターと、ラインダンスで分かち合う。「ああやって応援してくれるサポーターがいるのはモチベーションにもなるので、本当にありがたいですね」。2試合続けてのフル出場となった松田の表情にも、笑顔が弾けた。

指摘された「4年半のブランク」。恩師・森下仁志との運命的な再会

 「昔の記憶と重なるところもあって、『全然変わってないな』って。ホッとしました」

 恩師との“再会”について尋ねられると、少しだけ表情を緩める。前橋育英高校の3年時には高校選手権で日本一に輝き、高卒ルーキーとしてガンバ大阪に加入した松田が、当時主戦場に置いていたのはJ3リーグに参戦していたU-23チーム。プロ2年目からそのU-23チームの監督に就任したのが、森下だった。

 「高校からガンバに来た時は、本当にただ能力だけでサッカーをやっていた感じだったので、そこでサッカーを教えてもらった感覚はありますよね。もうとにかく練習がキツかったので、それをやり続けられたことで、メンタル面もポジティブに変わっていったのかなと」

 20歳前後の若者にとって、その熱血指導が飛躍的な成長を促していったことは、想像に難くない。一方で、この世界で生き抜いていくために必要なディテールにもこだわるのが、森下の指導哲学。松田もそのころに受けた細かい指摘が、今に生きているという。

……

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Profile

土屋 雅史

1979年8月18日生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社。学生時代からヘビーな視聴者だった「Foot!」ではAD、ディレクター、プロデューサーとすべてを経験。2021年からフリーランスとして活動中。昔は現場、TV中継含めて年間1000試合ぐらい見ていたこともありました。サッカー大好き!

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