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「この人のために勝ちたい」。上月壮一郎が湘南での再出発に託す、恩師・長澤徹への思い

2026.10.16

ドイツ5部からブンデスリーガまで駆け上がり、約5年にわたる欧州挑戦を経て、2026年夏に湘南ベルマーレへ加入した上月壮一郎。日本復帰の決め手となったのは、京都サンガF.C.時代の恩師・長澤徹監督だった。プロの壁にぶつかった若手時代から、異国の地で戦い続けた日々まで、離れていても途切れることのなかった師弟の絆。なぜ上月は「この人のために勝ちたい」と思えるのか。京都アカデミー時代の原点とJリーグの変化、そして湘南で描く新たな成長の道筋に迫る。

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 2026年6月、上月壮一郎は緑と青のユニフォームに袖を通した。異国の地で酸いも甘いも噛み分けてきたアタッカーの日本復帰。その決断の根底には、キャリアの節目で常に自分を見守り続けた1人の指導者の存在があった。湘南ベルマーレを率いる長澤徹監督だ。

 京都サンガF.C.でのプロデビューから、独り渡った欧州での苦闘、そして現在の湘南へ。上月の足跡をたどると、そこには長澤監督との深い絆と、1人のフットボーラーとしてのブレない生き様が浮かび上がってくる。

Photo: ©SHONAN BELLMARE

「自分の長所を発揮しやすい環境」。4カ月で感じたJリーグの変化

 湘南に加入して約4カ月が過ぎた。「もう環境には慣れましたね」と上月は穏やかな表情で口を開く。「入団前と思った通りというか、練習からみんな一生懸命やるし、その中で競争がある。順調です」

 日々のトレーニングで受ける刺激は、欧州で感じていた渇きを確実に癒やしているという。次の試合を想定した練習が多かった欧州とは違い、長澤監督が提示するメニューは、まさに上月が求めていたものだった。

 「テツさん(長澤監督)の練習メニューは、技術というより気持ちの部分や球際、しっかりプレスに行くところを大切にしている。自分にもすごく合っていて、やっていて楽しいです」

 長澤監督が求める球際の強度やプレスの距離感は、どこのチームでも普遍的に要求されるサッカーの本質。それらを日々の練習の中で徹底的に磨く環境で、上月は日々成長を実感している。

 約5年間、欧州でプレーしていた上月は、渡欧前と現在ではJリーグで求められる能力も大きく変わったと感じたという。湘南でのリーグ戦デビューを飾ったJ2第5節・仙台戦を振り返った25歳のアタッカーは「昔は『上手くてミスをしない選手』が(試合に)出ているイメージでしたけど、今は走れて、1人で仕掛けて局面を打破できる選手の方が価値がある時代。ヨーロッパの(サッカーの)本質を思い出しましたね」と語る。また「1対1で仕掛けるのが武器だと思っている」という上月は、日本サッカーの潮流が自分の長所を発揮しやすい環境に変化してきていると感じている。

「スーパーハードワーク」に育まれたU-18時代の原点

 上月が今、湘南で体現している「チームのために走り、局面を打開する」スタイルの原点を探ると、小学6年から過ごした京都のアカデミー時代に行き着く。

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Profile

白谷 遼

2025年度まで縄手猟名義で活動。サッカー専門媒体『エル・ゴラッソ』で東京ヴェルディを担当。これまで日本代表、Jリーグ、大学・高校サッカーなど、プロアマ問わず幅広く活動している。小学校の頃に見たパク・チソン、イ・ヨンピョの活躍に感銘を受けて韓国サッカーにハマった埼玉県民。韓国サッカーに深い造詣があり、興味の守備範囲は広い。

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