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「まだこれから」「右でも左でも自分の持ち味を」伊東純也アシストのゲンク開幕戦ルポ【前編】

2026.08.14

スタッド・ランス時代から伊東純也を取材してきた小川由紀子さんのベルギー出張レポート。今回はゲンクの新たな船出を見届けようと、敵地ワレヘムのエリンダス・アレナを訪れた。前編では痛恨の逆転負けを喫したリーグ開幕戦から、新監督&新戦力を迎えた2026-27シーズンのチーム最新事情を、“金髪兄弟”の試合後コメントとともにお伝えしたい。

ピンポイントクロスで先制も「2点目を決められずに…」

 8月7〜9日の週末にベルギーのトップリーグ、ジュピラー・プロリーグ2026-27シーズンが開幕。伊東純也横山歩夢が所属するKRCゲンクは9日、敵地でズルテ・ワレへムと対戦した。

 ズルテ・ワレへムは、昨季の降格プレーオフを生き延びたチーム。対するゲンクは、昨季こそレギュラーシーズンで7位とTOP6以上の優勝プレーオフ進出を逃したが、リーグ優勝経験もある上位常連チームだ。

 ということで、この開幕戦も大方の予想はゲンクの勝利で、試合前に声をかけてくれたズルテのサポーターも「まあ、今日はゲンクが勝つだろうね」と謙虚だった。

 その予想通り、前半38分に伊東のピンポイントクロスから、新加入のFWラフィウ・ドゥロシンミがヘッド弾を決めてゲンクが先制。そのまま開幕戦を白星で飾るか、と思われたのだが、後半に入ってからゲームの流れはホーム側に傾き、とりわけカウンターでは少ないパス交換でゴール前まで運ぶ効率性のいいプレーを繰り返し披露した。

 そんな場面が何度か続いたあとの81分、ゲンクがファウルで与えたFKを、マルセイユからユベントスへ移籍した経歴を持つズルテのウインガー、マルレー・アケがダイレクトで決めて同点に。さらに4分後、スローインを身長202cmのFWアノシケ・エメンタが頭で落とし、そのこぼれ球に途中出場のMFセルジョ・ウイカが飛びついて決勝ゴールをゲット。

 予期せぬ展開に大盛り上がりのホームサポーターの声援が響く中、ズルテの大逆転勝利、という結末を迎えたのだった。

ハイライト動画。ゲンクの先制シーンは2:32〜

 開幕戦から先発フル出場。さっそく1アシストと、個人としては結果を出した伊東だったが、

 「前半1点を取れてボールは支配してたと思うんですけど、2点目を決められずに、相手に最後フリーキックとこぼれ球から逆転されてしまった。(敗因は)いろいろありますけど、2点目を決められなかったところと、カウンターで攻めている時のリスク管理とかは良くなかった」

 と敗因を分析。ダーン・ヘイマンスが相手GKにセーブを強いた16分の攻撃チャンスや、55分にヘイマンスのヘッドをかすめた伊東の左サイドからのクロスなど、何度か決定機がありながら加点できなかったのは惜しかった。

伊東純也(Photo: Yukiko Ogawa)

 ヘイマンスに代わって71分からピッチに上がった横山も、

 「後半けっこう流れが相手に行っていて、前半やっぱり取れるところで点を取っていかなきゃいけなかった。僕が入ってからもそんなにビッグチャンスというのはなかったですし、もっともっとバイタルエリア付近でのクオリティを上げていく必要があると思うので、そういった意味で難しいゲームになっちゃいました。

 相手のリズムになってから、自分たちのリズムに持っていくことがあまりできなかったので、そこが難しかったです。相手のフォワードにけっこう収まっちゃったと思います」

 と痛恨の逆転負けに終わった試合を振り返った。

横山歩夢(Photo: Yukiko Ogawa)

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Profile

小川 由紀子

ブリティッシュロックに浸りたくて92年に渡英。96年より取材活動を始める。その年のEUROでイングランドが敗退したウェンブリーでの瞬間はいまだに胸が痛い思い出。その後パリに引っ越し、F1、自転車、バスケなどにも幅を広げつつ、フェロー諸島やブルネイ、マルタといった小国を中心に43カ国でサッカーを見て歩く。地味な話題に興味をそそられがちで、超遅咲きのジャズピアニストを志しているが、万年ビギナー。

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