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今季のメッシに潜む“スラムダンク的”物語。あきらめたら、そこで試合終了ですよ

2021.03.10

カンプノウでの1-4惨敗から3週間。いよいよ本日(日本時間3月11日早朝)、バルセロナがCLラウンド16でパリ・サンジェルマンとの第2レグに挑む。同ラウンドで●4-0→○6-1の大逆転劇を演じた4年前のように、今回は敵地パルク・デ・プランスで奇跡を起こせるのか。その鍵を握るのは、やっぱり「バルサで」勝つ姿が見たいクラブの象徴、リオネル・メッシだろう。長年バルサを見続けてきたクレのぶんた(@s_bunta)さんは、その今シーズンの姿にあの『スラムダンク』的な物語を重ねてしまうという。

 「人間とは、遠いところから美しく批評する生き物である」

 フリーアナウンサー古舘伊知郎は言った。そして批評するためには「数字の物語」が必要であるとも。

 去年のアメリカ大統領選挙。トランプが獲得した7000万票という凄い数字には、民主主義の旗手がさらけ出した分断のバイオレンス・ストーリーがあり、それに全世界がドン引きした。毎日発表される東京都のコロナ感染者数に、誰もが感度を鈍らしている。もしかしたら、その数の構成員になるかもしれないというイメージが湧かないエセ為政者が夜の街へと消え、テレビコメンテーターが憤慨する。そんな物語が繰り返された。

 そして1月末には、サッカー界からも超ド級の数字がスペインから発信された。

 メッシの契約書だ。

 内部の裏切り者が企んだであろう、R指定の激ヤバのブツがモロ出しに。モザイクなしのプラチナ級大スクープに、世界中のサッカーファンは驚愕した。

 世界一のフットボーラーが交わした契りの内容は生々しく、金額のデカさに突っ込みどころ満載だったが、クラブに富を与えるメッシの価値を換算すれば、妥当と思える数字でもあった。結局この数字の物語は、会長選挙を睨んだ政治的な思惑が絡み合う「バルサの行く末」という愛憎劇の序章なのだろう。

 真実は小説よりも奇なりというが、今シーズン、ピッチ外でのメッシの出来事は、小説よりもベタで強烈だ。では、ピッチ内ではどうなのか? メッシのプレー内容に何か変化はあったのか? シーズンも佳境に迫る中、これまでリーガで残した個人成績の数字に潜む物語を探りたいと思う。

リーガでの“スラムダンク的”物語

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バルセロナリオネル・メッシ

Profile

ぶんた

戦後プリズン・ブレイクから、男たちの抗争に疲れ果て、トラック野郎に転身。デコトラ一番星で、日本を飛び出しバルセロナへ爆走。現地で出会ったフットボールクラブに一目惚れ。現在はフットボーラー・ヘアースタイル研究のマイスターの称号を得て、リキプッチに似合うリーゼントスタイルを思案中。座右の銘は「追うもんの方が、追われるもんより強いんじゃ!」