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「ファンタジー・プレミアリーグ」人気の功罪。現実の“エース欠場”情報がゲームの世界から漏洩

2021.03.11

2月21日のプレミアリーグ第25節、アストンビラ対レスター。前節まで全試合に先発出場していたMFグリーリッシュをケガで欠いた影響もあり1-2で敗れたホームチームだが、このエースの欠場情報が試合前からSNS上に流出していたことが問題視され、ディーン・スミス監督も怒りを露にした。そのリーク元とされたのが、プレミアリーグが運営するオンラインサッカーゲーム「ファンタジー・プレミアリーグ(FPL)」だ。今や“競技人口”が約800万人に上る人気で、選手やスタッフら多くのプロクラブ関係者も興じているというFPLについて、イングランド国内ではその現実世界との交錯を懸念する声が高まっている。

 3月を迎えたイングランドでは、ギャレス・ベイルが少なからず話題となった。2月末のリーグ戦で披露した、2ゴールと45mパスによる1アシストの活躍。レアル・マドリーからレンタル移籍で戻ったトッテナムで今季を過ごす31歳は、当日が復帰したプレミアリーグで先発3試合目という状態でも、その注目度の高さはレアルに引き抜かれた7年半前と変わらない。

 変わったことと言えば、その活躍を伝える報道に、トッテナムにもたらした勝ち点3とは別のポイント数にも触れている例が目立った点だろうか? ベイルが、出場70分間のピッチ上で「ファンタジー・プレミアリーグ(FPL)」のチームにもたらした19ポイントだ。古巣でも出場機会が限られていたベテランは、ファンタジーの世界でも需要が低かったのだが、60分以上の出場時間、ゴール、アシスト、ベストプレーヤーなど複数のカテゴリーでポイントを荒稼ぎし、自身をスタメンに入れていた少数派の“バーチャル監督”たちを喜ばせることになった。……

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ファンタジー・フットボールプレミアリーグ

Profile

山中 忍

1966年生まれ。青山学院大学卒。在住も20年を超えた西ロンドンが第二の故郷。地元クラブのチェルシーをはじめ、イングランドのサッカー界を舞台に執筆・翻訳・通訳に勤しむ。著書に『勝ち続ける男 モウリーニョ』、訳書に『夢と失望のスリー・ライオンズ』『ペップ・シティ』など。英国「スポーツ記者協会」及び「フットボールライター協会」会員。