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ジェノアでクラスター発生か。他クラブにも拡大すればリーグ戦への影響も

2020.09.30

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査頻度を減らすことが決まったセリエAだが、数日と経たぬうちに大問題が発生した。9月28日、ジェノアでクラスター(感染者集団)発生と思われる感染拡大が発覚したのだ。

クラブ内で14人が感染

 ジェノアは9月27日のナポリ戦(アウェイ)に臨んだ。その2日前にあたる25日、GKマッティア・ペリンが「ここ数日熱がある」と訴えて検査を行った結果、ウイルスの陽性が発覚。その後、クラブはナポリへの出発を当日朝に遅らせて2度検査を行った結果、今度は出発直前になってラセ・シェーネに陽性反応が出た。

 そしてチームは感染防止対策のためのプロトコルに沿い、ナポリからジェノバに戻った後に再検査を行ったところ、新たに選手9人とスタッフ3人の感染が発覚した。感染者はこれで14人に上ることとなった。

 ウイルス学の権威であるファブリツィオ・プレリアスコ教授が『ガゼッタ・デッロ・スポルト』に語ったところによれば、「ペリンが9月20日のクロトーネ戦後のオフの際にウイルスに感染し、症状が現れない状態のままで練習に合流してしまった可能性が高い」という。

 COVID-19の潜伏期間は2〜5日とされ、ペリンは金曜日の検査で感染が発覚。その間、選手やスタッフの間にも感染が広がってしまったものと考えられている。ジェノアの発表によれば、ペリンの体調はすでに回復。他の感染者ついては2人ほど軽微な症状を表しているが、その他は無症状だとしている。

リーグ中止の可能性も

 しかし、影響は他のクラブに、いやイタリアのサッカー界全体に拡大している。ジェノアは10月3日にトリノとの対戦を予定していたが、9月30日の時点で開催は不透明に。クラブは延期などを正式に申し出てはいないものの、地元の医療当局の指導に従って練習場を閉鎖し、練習を休みにしている状態だという。

 一方、ジェノアと対戦したナポリも、火曜日に急きょ検査を実施。30日の『コリエレ・デッロ・スポルト』は「最悪の場合、10月4日に予定されているユベントスvsナポリの開催が危ぶまれる状態だ」と報じた。

 だが、ここで問題として浮上しているのは、イタリアサッカー連盟(FIGC)ならびにレガ・セリエAがクラブで感染が拡大した場合についてのガイドラインを設定していなかったことだ。

 現在のところは欧州サッカー連盟(UEFA)の基準をベースとする形で、少なくともGKを含め13人の選手が起用可能な状態であれば試合を催行する方向で話が進んでいるという。

 しかし最悪のケースとして、リーグ中止の懸念も浮上中だ。イタリア政府のビンチェンツォ・スパダフォーラ・スポーツ担当大臣は地元メディアに対し「現在は中止をするような状況にない」としながらも、「非常に心配している」と現在の状況について述べている。


Photo: Getty Images

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ジェノアナポリ新型コロナウイルス

Profile

神尾 光臣

1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。