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ユナイテッドは時代遅れ? クラブを離れたイングランド代表アタッカーが明かす

2023.01.27

 今季からノッティンガム・フォレストに所属しているMFジェシー・リンガード(30歳)が、古巣マンチェスター・ユナイテッドについて衝撃的な告白をしている。ユナイテッドは「時代遅れ」だというのだ。

 7歳の頃からユナイテッドに所属していたリンガードは、レンタルでの武者修行を経て2014年にユナイテッドでのデビューを果たすと、2016年にはイングランド代表としてもデビュー。2018年のW杯ではレギュラーとしてイングランドのベスト4進出に貢献した。だが近年はユナイテッドで出番が減り、契約満了に伴い昨年クラブを退団。現在はノッティンガム・フォレストでプレーしている。

 ユナイテッドに関しては、昨年11月にクリスティアーノ・ロナウドが12年間も「進化なし」とクラブの設備や食事といった環境面を痛烈に批判してクラブを退団するに至っていた。そして今回、10年以上にわたりユナイテッドのトップチームに所属して公式戦230試合以上に出場したリンガードまで、古巣クラブを「時代遅れ」と危惧したのだ。

ユナイテッド時代のリンガード

「統率が取れていない」

 『The Diary Of A CEO』というポッドキャストの番組に出演したリンガードは、ユナイテッド時代の苦悩を明かした。母親のうつ病、出場機会の激減、ファンからの野次などで「寝酒」をするようになったと辛い過去を告白。昨夏、ユナイテッドからは新たな契約のオファーをもらっていたが「試合に出られないのに何の意味があるんだ? 確かにユナイテッドは世界最大のクラブかもしれない。でも僕は自分の幸せの方が大事なんだ」と退団の理由を説明した。

 その番組内で、リンガードはユナイテッドの環境についても言及。「すべての面において後れを取っていると思う」と古巣について語った。

 「マンチェスター・シティの設備や、代表チームの際に利用したトッテナムの練習施設を見ると、他のチームはかなり先を行っているんだ」

 「SNSなどの活動についてもそうだ。僕は『YouTubeとかやるべきだ』とクラブに打診したことがある(注:現在は公式チャンネルを持っている)。とにかく時代の波に乗り遅れてほしくなかったのさ。ユナイテッドは世界有数のビッグクラブなのだから、ベストを求めるべきなんだ。最高の食事もそうだし、スイミングプールやジャグジー、サウナといった設備だってあるにはあるが、もっと最新鋭のものにすべきだ」

 「シティの設備を見ると『後れを取っているから追いつかなくては』と思わされる。全般的にそうだから。以前は卓球台、ビリヤード台、ダーツなどが設置されており、選手たちは精神的に楽しめた。でも今は娯楽ルームとかもないしね……。単に練習して帰宅する日々になった」

 ユナイテッドの問題は設備だけではないという。2013年にアレックス・ファーガソン監督が退任して以降、クラブは統率が取れていないと指摘する。

 「統率が取れていないんだ。サー・アレックスの時代は完全に統率が取れていた。言うなれば要塞さ。契約やビジネス面もすべて監督が掌握していた。もちろん時代は変わって、選手たちが自分の意見を発するようになった。サー・アレックスの時代なら、選手の意見は押しつぶされていたけど、今は自由に意見できるプラットフォームがあるからね。統率や組織力がなくなったのさ。みんな好き勝手やっている。混乱状態だったよ」

 ロナウドに続いて下部組織出身のリンガードまでクラブの環境面を危惧するユナイテッド。彼らは本当に、時代の波に取り残されてしまっているのだろうか。

Photo: Getty Images

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ジェシー・リンガードノッティンガム・フォレストマンチェスター・ユナイテッド

Profile

田島 大

埼玉県出身。学生時代を英国で過ごし、ロンドン大学(University College London)理学部を卒業。帰国後はスポーツとメディアの架け橋を担うフットメディア社で日頃から欧州サッカーを扱う仕事に従事し、イングランドに関する記事の翻訳・原稿執筆をしている。ちなみに遅咲きの愛犬家。

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