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南国ビーチにドバイでゴルフ…プレミア戦士たちのバケーション事情

2022.02.11

 熾烈な戦いが繰り広げられているプレミアリーグだが、今季は少しリラックスする束の間の休息も用意されていた。

雪国、故郷、ビーチ、サファリ

 今季は1月末に代表ウィークが組み込まれたこともあり、プレミアリーグも2週間ほど一時中断した。この中断期間を利用して選手たちは世界中に散らばり、後半戦に向けてエネルギーを充電した。この時期の恒例となっているのは温暖な地域でのミニ合宿で、アーセナルがドバイでキャンプを張ったほか、ニューカッスルは新オーナーのおひざ元であるサウジアラビアで合宿を行った。

 しかし、コロナ禍の影響で移動や集団行動の制限もあり、合宿を見送るクラブも少なくなかったという。そういうクラブは完全なオフを設け、選手やスタッフたちはその期間をリフレッシュに充てた。例えばブレントフォードのデンマーク人監督トーマス・フランクは、北欧出身とあって冬でも寒い場所を好むようで、家族とスキー旅行でスイスを訪れたという。その一方で、チェルシーのドイツ代表DFアントニオ・リュディガーは、母の故郷である西アフリカのシエラレオネを訪れ、基金の設立など地元の子供たちのために奔走した。

 プレミアリーグ連覇に向けて視界良好のマンチェスター・シティも、冬合宿をキャンセルして選手たちにオフを与えたそうで、スペイン代表DFアイメリク・ラポルテは温暖な気候と美しいビーチで知られる西インド諸島のバハマでリラックス。MFケビン・デ・ブルイネは家族でモルジブへ飛んでビーチで時間を過ごし、MFイルカイ・ギュンドアンはアメリカのロサンゼルスでくつろいだ。一方、今季の年間最優秀選手候補でもあるMFベルナルド・シルバは、ガールフレンドのイネスさんと南アジアのスリランカで、サファリパークを訪れるなどエキゾチックな時間を過ごしたという。

多くの選手がドバイに集結

 だが、プレミアリーグの旅行先といえば、やはりUAEのドバイである。英紙『Daily Mirror』によると、今年も数多くの選手が中東のリゾート地に集まったという。シティのジャック・グリーリッシュは、クラブを代表して同僚のDFルベン・ディアスとともにドバイで開かれている「Expo(国際博覧会)」を訪れていくつかのパビリオンを回り、その後、古巣アストンビラに所属するMFジョン・マッギンと落ち合った。

 シティの宿敵であるマンチェスター・ユナイテッドでは、FWクリスティアーノ・ロナウドのほか、マーカス・ラッシュフォードやジェシー・リンガードもドバイで体をいたわりながら、最先端の施設を利用してトレーニングを行った。

 そんな中、サッカーだけでは飽き足らず、他のスポーツにも手を出した選手がいる。ユナイテッドの主将ハリー・マグワイアである。彼はイングランド代表のチームメイトであるエバートンのGKジョーダン・ピックフォードとともに、ドバイで開かれたゴルフのプロアマ大会に参加したのだ。しかも一緒にコースを回ったメンバーがかなり豪華で、4度のメジャー制覇を北アイルランドのローリー・マキロイや、元世界ランク1位のリー・ウエストウッドなどと一緒にゴルフを楽しんだという。

 そして別日には、2019年の全英オープンを制したアイルランド出身のシェーン・ローリーともコースを回ったようで、ローリーがSNSに「今日は素晴らしいグループで回った。俺たちアイルランドが余裕で金をむしり取ったけどね」と記すと、マグワイアは「次は俺たちの土俵で勝負」と書き込んだ。

 どうやら選手たちは十分な休息を取ったようなので、今季のプレミアリーグは最後まで熱い戦いが期待できそうだ。


Photo: Getty Images

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Profile

田島 大

埼玉県出身。学生時代を英国で過ごし、ロンドン大学(University College London)理学部を卒業。帰国後はスポーツとメディアの架け橋を担うフットメディア社で日頃から欧州サッカーを扱う仕事に従事し、イングランドに関する記事の翻訳・原稿執筆をしている。ちなみに遅咲きの愛犬家。

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