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もえるバトレニ モドリッチと仲間たちの夢のカタール大冒険譚

2023.04.11

ロシアW杯準優勝!カタールW杯3位!
クロアチア代表を追い続けて22年のジャーナリストが迫る
欧州の小国がなぜ、世界の強豪に君臨できたのか?

カタールW杯16強で日本の前に立ちはだかったクロアチア。人口387万人という小国の代表がなぜ、2018年W杯準優勝、今大会3位という偉業を達成できたのか? 1998年W杯3位チームの“DNA”を受け継ぎ、それを新世代に繋いだのが「モドリッチ世代」だ。代表のために血と汗を絞り出す忠誠心、瀬戸際に立たされても決して諦めない精神力はどこの国にも負けない。「仲間」がいかに大事か。「主体的に戦う」とはどういう意味か。チームスポーツの原点を知る格好の材料がクロアチア代表だと本作の著者、長束恭行は考える。「ちょっとドジな性格だけど、負けず嫌いで友だち思いなカワイイやつら」――そんな“バトレニ”(「炎の男たち」を意味する代表チームの愛称)の素顔と成功の秘密に迫った、サッカーファン必読の一冊だ。

<目次>

1章 モドリッチ世代の苦しみと喜び

▼十字架を負った10年、そして英雄に。ルカ・モドリッチという不屈の象徴

2章 カタールW杯、黄金の銅メダル

▼なぜロブレンが先発?ダリッチ監督が決断した2つの“戦術的逆行”【モロッコ 0-0 クロアチア】

▼1分8秒の失点で冷や汗も…窮地を脱した指揮官と目覚めたバトレニ【クロアチア 4-1 カナダ】

▼9年の時を経た再戦。「ベルギー黄金世代」の前に立ち塞がった20歳の大器【クロアチア 0-0 ベルギー】

▼「モドリッチの戦いの歴史」が証明した力。リバコビッチを復活させた主将の叱咤【日本 1-1(PK1-3)クロアチア】

▼「延長番長」の本領。PK戦はバトレニ劇場のカーテンコールみたいなもの【クロアチア 1-1(PK4-2)ブラジル】

▼「LM10」モドリッチ対メッシという異なるリーダー像、完敗の裏にあった物語【アルゼンチン 3-0 クロアチア】

▼もうアウトサイダーとは呼ばせない!クロアチアは“世界最高の”サッカー大国だ【クロアチア 2-1 モロッコ】

3章 炎の男たち”の多様なルーツ

▼クロアチア人の愛国心の変質?ボルナ・ソサの“ドイツ代表鞍替え”騒動

▼「恐るべき子」グバルディオルに夢見る人続出!バトレニの未来を牽引する新DFリーダー

▼無名のアマチュアから夢の代表へ。愛すべき努力家、ユラノビッチの稀有なキャリア

▼「グループ“マテオ・コバチッチ”」の旅。ディナモ凱旋の喜びと悔しさ

▼PKを正面に蹴ったクロアチア随一のヤバいヤツ。ブロゾビッチの変人伝説、憎めない魅力

▼私が“マイェル沼”にハマった理由。多くの人に知ってほしい「推し」の尊さ

▼リヨン復帰でまた一騒動。「物言うフットボーラー」ロブレンの10年越しの復讐劇が始まる

▼韓国経由で駆け上がった苦労人。オルシッチがディナモの「カルトヒーロー」たる所以

4章 未来へ繋ぐタレント育成の秘密

▼「育成の父」ロメオ・ヨザクが語る、なぜ小国クロアチアから優秀な選手が生まれ続けるのか

▼トレーニングに忍術!?クレシミール・ショシュ、クロアチアを代表する“黒帯コーチ”のメソッド

▼“新たなラキティッチ”を探して――クロアチア代表に再び「ディアスポラ=移民」の波

▼相思相愛のセビージャと祖国に凱旋!ラキティッチに残るバトレニへの未練

▼インタビュー:ロブロ・マイェル 「モドリッチの後継者」である幸せ

<著者プロフィール>

長束恭行
Yasuyuki Nagatsuka

1973年、愛知県名古屋市生まれ。サッカージャーナリスト、クロアチア語通訳。1997年に現地観戦したディナモ・ザグレブの試合に感銘を受けて銀行を退職。2001年にクロアチアに移住し、10年間のザグレブ生活を通して旧ユーゴ諸国のサッカーを追った。2011年から4年間はリトアニアを拠点に東欧諸国を取材。レポートを一冊にまとめた『東欧サッカークロニクル』(カンゼン)は2018年度ミズノスポーツライター優秀賞を受賞している。訳書に『日本人よ!』(著者:イビチャ・オシム、新潮社)、『ルカ・モドリッチ自伝 マイゲーム』(東洋館出版社)、著作に『旅の指さし会話帳 クロアチア』(情報センター出版局)、共著に『ハリルホジッチ思考』(東邦出版)がある。

<書誌情報>

定価:1,760円(10%税込)
発行:ソル・メディア
発売日:2023年531日
仕様:四六判/並製/288頁
ISBN:978-4-905349-70-9

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クロアチア代表もえるバトレニ

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フットボリスタ 編集部

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