ストライカー×チーム戦術のケーススタディ:リバプール
FWの選手にも得点以外の様々な戦術的タスクが課されるようになった現代サッカー。ただ、それぞれが与えられる役割やその程度はチームの方針や個人の特徴によって変わってくる。チームの戦術の中でストライカーは何を求められプレーしているのか、明らかにしていく。
リバプールの3トップは理想的なバランスだと思う。点の取れるウイングとゲームを作れるCFだ。
常にペナルティエリア内にいて得点に専念するCFはストライカーらしいと言えばそうかもしれないが、前線の蓋になってしまう。CFに機動力がなければウイングに得点力があっても生きない。ロベルト・フィルミーノはスペースを空けるのも使うのもうまく、攻撃がスローダウンした時にボックス周辺で“フック”になれる。モハメド・サラー、サディオ・マネが得点を量産できるのもフィルミーノの協力があるからだ。
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Profile
西部 謙司
1962年9月27日、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、会社員を経て、学研『ストライカー』の編集部勤務。95~98年にフランスのパリに住み、欧州サッカーを取材。02年にフリーランスとなる。『戦術リストランテV サッカーの解釈を変える最先端の戦術用語』(小社刊)が発売中。
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