SPECIAL

「セットプレー」はゲームモデルに含まれるか?

2020.05.30

 戦術的ピリオダイゼーションにおいて、ゲームモデルはチームを自律的に組織化させるという意味で非常に重要な役割を担っている。ゲームモデルとはつまり、サッカーの複雑性の中でチームとして機能するための「意思決定基準」であり、自分たちが実際に行うプレースタイルが実現するように定められた「ルールの集合体」である。

 では、セットプレーはゲームモデルに含まれるのだろうか? セットプレーを得点源にしているチームが数え切れないほど存在するなど、セットプレーはチームのプレースタイルに影響を与えているが、ゲームモデルに含まれるのかと言われると疑問は残る方が多いのではないだろうか。

セットプレーを狙う「意思決定基準」の統一

 普通ゲームモデルは攻撃、守備、ネガティブトランジション、ポジティブトランジションの4局面(実際にはもう少し細かく分類できるが)ごとのチームの目的(=主原則)とそれを実現するためのルール(=準原則)から構成される。そのため、サッカーの4局面から切り離されたセットプレーは、順当に考えればゲームモデルには含まれないように思える。

 しかし結論から言えば、セットプレーは間違いなくゲームモデルに含めることが可能だと私は考えている。理由は以下の2つだ。......

残り:842文字/全文:1361文字
この記事は会員のみお読みいただけます

10日間無料お試しはこちら

TAG

ゲームモデルセットプレー戦術的ピリオダイゼーション

Profile

山口 遼

1995年11月23日、茨城県つくば市出身。東京大学工学部化学システム工学科中退。鹿島アントラーズつくばJY、鹿島アントラーズユースを経て、東京大学ア式蹴球部へ。2020年シーズンから同部監督および東京ユナイテッドFCコーチを兼任。twitter: @ryo14afd