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ビッグマッチでこそ輝く男、ブラヒム・ディアス。ジェットコースターの“4度目”の頂点に期待

2023.04.10

ミランにとってCL準々決勝ナポリ戦は今シーズンの命運を懸けた一戦だ。昨季のスクデットに続き、CLベスト4入りを果たせれば、国内外に向けて再生プロジェクトの成功を大きくアピールできる。相手のナポリは強いが、先日のリーグ戦では0-4で圧勝したように一発勝負ではどうなるかわからない。ナポリ戦、そして終盤戦のキーマンをミランサポーターのnato氏に聞いてみた。

 セリエA第29節終了時点で首位ナポリとの勝ち点差は22。ミランのセリエA連覇は現実的ではなくなった。よって今シーズンの目標は来シーズンのCL出場権の獲得(4位以内)、そしてベスト8に勝ち進んだCLで1歩ずつ先に行くことだ。

 今シーズンも残り2カ月となり、最後の勝負が始まる。ここでキーマンになるのは誰か。

 筆者はブラヒム・ディアスを挙げたい。

クラブも本人もジェットコースター

 今シーズンのミランの歩みはジェットコースターにたとえられる。カタールW杯中断期間前を首位ナポリと勝ち点差8の2位で終え、この時点ではまだ絶望的と言えるほどの差ではなかった。

 しかし、リーグ再開後の年明け1月に月ごとの集計ではクラブ史上最多の公式戦18失点を喫するなど、セリエAでは1勝2分2敗と急ブレーキ。2月に行った3バックへのシステム変更により公式戦5試合無失点で4勝1敗と一気に好転するも、3月のセリエAでは1分2敗とまた沈む。

 4月に入り、CL準々決勝で対戦するナポリ相手に誰も予測しなかったであろう0-4の完勝。これで流れに乗るかと思われたが、続く14位エンポリ戦では23本のシュートを浴びせ、非シュートは2本しか許さなかったものの、スコアレスドロー。その結果、ナポリとの勝ち点差が冒頭の22となったわけだ。

 この2試合が典型だが、上位陣相手に素晴らしい試合をしても、次の試合で格下相手に勝ち点を落とす。まるでジェットコースター。今シーズンのミランを語る上で非常にわかりやすい表現だろう。

 終盤戦に向けて期待の選手として挙げたブラヒム・ディアスのパフォーマンスもジェットコースターにたとえられるかもしれない。当然、試合展開や起用法の影響もあるとはいえ、正直な話をすればディアスは決して安定感、継続性があるタイプではない。活躍したと思ったら、次はイマイチなんてことが今まで多々あった。それでもジェットコースターのように登っていき、高みに昇った時の活躍をビッグマッチに合わせてくるところがあるので夢を見てしまうのだ。

エンポリ戦の終盤、右サイドからフロレンツィ(右)がクロスを供給し、高さのあるジルー(左)が押し込んでゴールネットを揺らした。しかし、VARの介入で得点は取り消しに

キャリアの分岐点となる終盤戦

 今シーズンでミラン在籍3年目となるディアス。ただ厳密に言うと、彼はミランの選手ではない。いまだレアル・マドリーからローンで貸し出されている立場であり、3年もローン扱いが続くというのは、レアケースと言えるだろう。20-21シーズンに加入し、そのシーズンの活躍と将来性を見込まれ、ミラン側が再度のローンを希望。ミランの元CEOアドリアーノ・ガッリアーニがレアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長と築き上げたクラブ間の良好な関係もあり、再度のローンで合意した。しかも、今度は単年ではなく、2年間のローンだ。つまり、その契約は今シーズン終了後に満了する。

 契約満了により、ライバルのインテルにフリーで移籍したハカン・チャルハノールの10番を託されたディアスの将来はどうなるのだろうか?

 イタリアでの報道ベースの話をすればミランは買取を希望しているという。そこで面白いのはイタリア、スペインの報道内容の差だ。箇条書きすると、以下のようになる

【イタリア】
・ディアスは買取オプション付きローンであり、レアルにはミランに買い取られても買い戻しオプションがある。

・ディアスはミラン残留を希望している。

・ミランは買取オプションの行使を検討するも、買取額の減額を希望。……

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ACミランブラヒム・ディアス

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nato

Twitterで主にミランの情報を発信(@nattou2017)。アカウントを通して6割以上のミランのニュース確認ができることを目標にしてます。

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