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7戦無敗も先行き不安?トッテナムの鍵を握る“セットプレー参謀”と“3人目のMF”

2022.09.25

リバプール、チェルシーが出遅れた今季のプレミアリーグで、王者マンチェスター・シティと現在トップ争いを繰り広げるのが、アーセナル、そしてトッテナムだ。次節エミレーツ・スタジアムで行われるダービーを前に、アントニオ・コンテ体制2年目の現状を、おなじみのスパーズ・ジャパン(@SpursJapan)に伝えてもらった。

18ゴール中5ゴールはFKCKから

 プレミアリーグ開幕から7試合を終えて5勝2分と無敗を維持。首位アーセナルとは1ポイント差、マンチェスター・シティと勝ち点17で並ぶ3位という状況で、トッテナムは10月1日(土)の大一番、ノースロンドンダービーに臨む。しかし、この実に立派な成績に対して、現地メディアやファンの間では「試合内容への不満」や「先行き不安」の声が囁かれているのが実情だ。

 今シーズンここまでのトッテナムの典型的な試合展開といえば、アントニオ・コンテ監督の[3-4-3]を支える中央のMF2枚では埋め切れないスペースを相手に突かれ、チーム全体が停滞してポゼッションやシュート数で上回られるというもの。攻めては昨シーズン終盤に冴え渡ったカウンターが頻度を減らし、代わってサイドからのクロス攻撃が増えているが、リシャーリソンという新たなターゲットを得て左WG(ウイングバック)のペリシッチがすでに4アシストを記録する一方、ほぼフル稼働の右WGエメルソンはクロス精度が非常に低く、みすみすチャンスを取り逃してしまっている。

 夏の移籍マーケットで的確かつ迅速に補強されたペリシッチ、リシャーリソンはさっそく真価を発揮しているわけだが、好発進の一番の立役者を挙げるなら、それは今季からセットプレー専任コーチを務めるジャンニ(ジョバンニ)・ビオではないか。トッテナムはリーグ戦7試合での全18ゴール中、5ゴールをFK/CKから決めている。昨年にはイタリア代表のEURO優勝に貢献したビオの指導とその効果については選手たちも絶賛しており、クルゼフスキは「ビオの給与を3倍にすべき」と公言するほどだ。

著書『セットプレー最先端理論』(https://www.footballista.jp/book/34250)でfootballistaでもおなじみのビオ氏は、ベネツィア生まれの現在69歳

 そんな開幕1カ月半で不安要素となったのが、昨季23ゴールでゴールデンブーツ(プレミアリーグ得点王)を獲得したソン・フンミンである。今季は自陣寄りで相手を背負いながらボールを受けるプレーが目立ち、公式戦全8試合に先発しながら無得点とゴール欠乏症に陥っていた。同様のプレーを強いられても単騎で打開できる強さを備えるリシャーリソンが存在感を高めたが、その代わりに右からのクロス供給源であり、今季ペリシッチに次ぐ3アシストをマークしているクルゼフスキが公式戦3試合連続で先発を外れると、同サイドではエメルソンの前述のような弱点がより目立つようになった。

 セットプレーのスペシャリストや新戦力による上積みもあり、上々のスタートを切ることができたトッテナム。だが、中盤中央の数的不利が生み出すチーム全体の劣勢や右サイドの課題に対し、「結果が出ている」とはいえ、コンテには次なる一手が求められていたのだ。

新たなホームで躍動している33歳のクロアチア代表ペリシッチと25歳のブラジル代表リシャーリソン

ソン復活の3発はビスマとともに

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