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その漢に宿る“原初的パワー”が必要だった。闘将シメオネの背中を強く押すモチベーター

2022.07.11

テクニカルスタッフ。監督と信頼で繋がる、もう一つのチーム:アトレティコ・マドリー

年々重要度が増しているテクニカルスタッフ。最先端のトレーニングを、選手たちに正しく実践させ、成長を促し、そして勝利に導く、監督を頂点とした“もう一つのチーム”を各クラブがどのように編成しているのか、その実態に迫る。

※『フットボリスタ第89号』より掲載

 2020年6月までアトレティコ・マドリーの第一アシスタントコーチを務め「セットプレーの父」と呼ばれたヘルマン・ブルゴスは、2011年のある日マドリッドにある有名書店でセットプレーに関する本を14冊買ったそうだ。2013‒14シーズンのリーグ優勝時に猛威を振るったセットプレーのいくつかは、それらを参考にしたものなのだろう。故国で初采配を振るう前のシメオネは、同じ書店で監督業に関する本70冊を手当たり次第買い、アルゼンチンへ持って帰ったそうだ。ちなみに同じ書店でマラドーナが1冊も買わず、店主が不思議に思って尋ねると、「全部ここに入っている」と頭を指したらしい。……

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アトレティコ・マドリーディエゴ・シメオネリーガエスパニョーラ

Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。

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