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「ジェラードはリバプールではレジェンド、グラスゴーでは神」名門レンジャーズ10年ぶりの戴冠に寄せて

2021.03.23

今季のスコティッシュ・プレミアリーグで、レンジャーズが実に10シーズンぶりとなるリーグ制覇を遂げた。経営破綻からの再出発を経て、ついに王座へと返り咲いた名門の優勝を受けて、スコットランドで取材活動を行い現地の空気を肌で知るライター、中島大輔さんに綴ってもらった。

 「10-in-a-row! 10-in-a-row!」

 2020-21シーズン、スコットランドのセルティックサポーターが繰り返したこのチャントには特別な意味が込められていた。2011-12シーズンからリーグタイトルを勝ち続け、今季も制すれば「10-in-a-row」=10連覇に到達する。

 「レンジャーズが10年続けて敗れれば、彼らの歴史が消え去ることになる」

 セルティックが昨季9連覇を達成した直後、1997年から2005年まで活躍したOBのポール・ランバート(現イプスウィッチ監督)はそう話した。レンジャーズにとって1988-89シーズンから飾った「9-in-a-row」は栄光の証だった一方、セルティックは昨年この記録に並び、今季勝てば前人未到の域に達する。

 逆に言えば、2012年に会社更生法を申請し、“破産”から立ち直ってきたレンジャーズにとって、今季は是が非でも負けるわけにはいかなかった。「10-in-a-row」を憎き相手に許すことは、同時に自分たちの栄光が上書きされることを意味するからだ。

 表と裏、光と影、天国と地獄、そしてセルティックとレンジャーズ――。

あのレジェンドの活躍ゆえに…日本人は“憎き対象”!?

……

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オールドファームダービーセルティックレンジャーズ

Profile

中島大輔

1979年2月、埼玉県生まれ。上智大学在学中からライター、編集者として活動。2005年に渡英し、当時セルティックの中村俊輔を4年間密着取材して帰国。2012年には日本から取材に出かけた当時4部のレンジャーズ戦がチケットの売り過ぎで中止になり、“かわいそうな日本人”として1週間ほど現地で“時の人”になった。現在は主に野球を取材。近著に『プロ野球 FA宣言の闇』。『中南米野球はなぜ強いのか』が第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞を受賞。