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【谷晃生 独占インタビュー】期待を背に、さらなる成長を求めて

2021.02.15

2020シーズンは谷晃生にとって飛躍の1年となった。慣れ親しんだガンバ大阪から湘南ベルマーレに期限付き移籍後、シーズン序盤からレギュラーをつかみ、リーグ戦25試合に出場。引き続き湘南ベルマーレの一員として戦う2021シーズンを前に、期限付き移籍延長の経緯や昨シーズンの振り返り、同世代のGKへの想いなどについて話を聞いた。

一生に一度の経験

――今シーズンも引き続き、湘南ベルマーレでプレーします。期限付き移籍延長の決め手はなんだったのでしょうか?

 「昨季は、この1年で見違えるような成長をするという目標を掲げて湘南にやって来て、成長できた部分もあれば、足りない部分もあると気付かされたシーズンでした。ただ、多くの経験を積ませてもらったにもかかわらず、チームとして結果が伴わなかった。4チームが降格する今シーズンは、より結果が求められるし、より厳しいシーズンになると思うので、昨年以上に成長できると確信して、期限付き移籍の延長を決めました」

――個人としてはJ1デビューを飾り、年間を通して出場する素晴らしいシーズンでしたが、チームの結果を考えれば喜べないと。

 「試合に出ている以上、結果に対する責任は持っていなければならないと思います。昨シーズンは最下位という不甲斐ない結果に終わって、僕自身も悔しいし、チームとしても悔しい気持ちがある。そうしたなかで今シーズン、湘南の選手として借りを返すチャンスをいただいたので、自分のためにも、チームのためにも、責任を持ってやらなければならないと思っています」

――背番号が25番から1番に変わりました。期限付き移籍の選手が背番号を変える、しかも1番という大事な番号を与えられるのは非常に珍しいことだと思います。この変更は、どういった経緯で?

 「(スポーツダイレクターの)坂本(紘司)さんから連絡をいただいて、トミさん(富居大樹)が愛着のある23番に変えるから、1番が空くと。『付けるなら、晃生じゃないかと思って連絡した』と言ってもらって。僕自身は背番号にこだわりがあるわけではないし、25番のユニフォームを買ってくれたり、僕のことを25番として覚えてくれた人がいることを考えると、25番のままでもいいのかな、とも思ったんです。でも、もっともっと上のステージでやりたいので、自分にプレッシャーをかける意味でも、1番を背負おうと思いました。プレッシャーを感じながら、自分に対して高い要求をしていけば、さらに成長できるかなって」

――振り返ってみて、1年前にガンバ大阪を離れる際に望んだものは、手に入れることができましたか?

 「まずは高いレベルの中で試合に出るという大きな目標を掲げていたんですけど、第6節から25試合に出場させてもらい、J1の舞台で少しは自分のプレーを発揮できたかな、と思います。でも、まだまだ足りない部分があることを思い知らされて、そういう部分も含めて財産になったし、もっともっと成長できると感じさせてくれたシーズンでしたね」

――発揮できた自分のプレーを具体的に教えてください。

 「大まかに言うと、シュートストップやハイボール、クロスボールへの対応ですね。キーパーコーチの齋藤誠一さんから見せてもらったリーグ戦のデータにもそうした自分の強みが出ていたので、少しは通用したのかなと」

――元日本代表の楢﨑正剛さんが「DAZNが選ぶ12月の月間ベストセーブ」に谷選手のプレーを挙げていました。ベガルタ仙台との最終節のアディショナルタイムで、飛び出して1対1を止めたシーンです。11月のヴィッセル神戸戦でも藤本憲明選手との1対1の場面で寄せて防いだシーンがありましたよね?こうしたプレーには自信があるんですか?

 「ポジショニングや予測はずっと意識してきて、試合で発揮できるようになってきました。仙台戦のセーブシーンで言うと、パスが出される前にあそこ(ペナルティエリア内にいた長沢駿選手)がフリーだというのはわかっていて。パススピードや身体の向きを確認して、ワンタッチのシュートはないというところまで考えてトラップした瞬間を狙いました。そうした流れの中でどこまで寄せられるか、ということも頭の中にあったので、自分の間合いで勝負できたかなと思います」

――なるほど。では、課題だと感じている部分、今年も引き続きテーマとして取り組んでいきたいと考えているプレーは?……

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湘南ベルマーレ谷晃生

Profile

飯尾 篤史

大学卒業後、編集プロダクションを経て、『週刊サッカーダイジェスト』の編集記者に。2012年からフリーランスに転身し、W杯やオリンピックをはじめ、国内外のサッカーシーンを中心に精力的な取材活動を続けている。著書に『黄金の1年 一流Jリーガー19人が明かす分岐点』『残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日』、構成として岡崎慎司『未到 奇跡の一年』などがある。