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「PE ファンド」や 「ヘッジファンド」が参入! サッカークラブ買収の 新たなトレンド

2021.01.05

ミランやリールの経営権を手にしたエリオットやセリエAの放映権事業への参画が噂されているCVCキャピタル・パートナーズやベインキャピタル、マンチェスター・シティに約540億円の投資を行ったシルバーレイク……。昨今、「PEファンド」や「ヘッジファンド」が欧州サッカービジネスへの投資を進めている。その背景には何があるのか? 外資系プライベート・エクイティファームで活躍し、スポーツ関連事業の支援にも関わる山田聡氏に解説してもらった。

 「エリオット」、「CVCキャピタル・パートナーズ」、「ベインキャピタル」。スポーツ業界には馴染みのなかった名前が、昨今欧州のフットボール界隈を騒がしている。「エリオットによるリールやミランの買収」、「CVC やベインキャピタルによるセリエA放映権事業への参画検討」といったニュースが立て続けに入ってきている。「エリオット」 (正式名称はElliott Management Corporation)をはじめとしたこれらの会社は「プライベートエクイティファンド」や「ヘッジファンド」と呼ばれる業態で数兆円規模の巨大な資産を運用する企業投資を生業としたグローバルのプロフェッショナル投資会社である。……

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ビジネス

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山田聡

東京大学卒業後、三菱商事へ入社。自動車関連事業の海外企業の買収や経営支援に従事。2015~2017年には米ペンシルベニア大学ウォートン校に留学しMBA取得。同期間に北海道日本ハムファイターズを含むスポーツ関連事業の支援にも関わる。帰国後は外資系プライベート・エクイティファームにて企業投資・経営支援に従事した後に、2020年より小売事業者向けのDXを推進するスタートアップ10X社に取締役CFOとして参画。プロバレーボールチーム、ヴォレアス北海道の経営・財務戦略の支援も行っている。東京大学在学中は硬式野球部に所属し、4年時には主将を務めた。

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