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2025シーズンは「自分たちの世代がチームを引っ張ろう」。ゼルビアの中心軸となる“97年世代”相馬勇紀と中山雄太が抱く決意

2025.02.20

ゼルビア・チャレンジング・ストーリー 第21回

町田の名を全国へ、そして世界へ轟かせんとビジョンを掲げ邁進するFC町田ゼルビア。10年以上にわたりクラブを追い続け波瀾万丈の道のりを見届けてきた郡司聡が、その挑戦の記録を紡ぐ。

第21回では新シーズン、チームの顔となる相馬勇紀と中山雄太にフォーカス。“97年世代”である2人の言葉の端々からにじみ出る、中心選手としての覚悟に迫る。

 J1・2年目のオープニングゴールは、実に華々しかった。

 昨季2位のサンフレッチェ広島とホームで対戦した開幕戦の26分。「アジリティや相手の逆を突く動き」を得意とする相馬勇紀が突進の口火を切ると、最終的には広島の3選手を置き去りにした背番号7がシャープに左足を振り抜いた。日本代表GK大迫敬介も触れないシュートがゴールに突き刺さった瞬間を、後方から見ていた中山雄太は「スペシャルなゴール」と賛辞を惜しまなかった。「狙い通りに自分の良さが出たゴール」を決めた相馬が言う。

 「単純にゴールを決められたことは良かったのですが、今季はたくさんの点を取る気持ちでいます。昨季はケガでコンディション調整がなかなかできなかった中で、コンディションが整ってきてからはおそらく、だいたいの試合で結果を出し続けられているという感覚はあります。シーズンの1試合目で点を取れたということよりも、もう点を取るのは当たり前になるぐらいに、チームを勝たせられる存在になり続けるということは、今後も続けていきたいと思っています」

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Profile

郡司 聡

編集者・ライター。広告代理店、編集プロダクション、エルゴラッソ編集部を経てフリーに。定点観測チームである浦和レッズとFC町田ゼルビアを中心に取材し、『エルゴラッソ』や『サッカーダイジェスト』などに寄稿。町田を中心としたWebマガジン『ゼルビアTimes』の編集長も務める。著書に『不屈のゼルビア』(スクワッド)。マイフェイバリットチームは1995年から96年途中までのベンゲル・グランパス。

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