REGULAR

エリソン、マテウス・ペイショット、ヴィトール・ブエノ。初来日組のブラジル時代とJでの期待

2024.04.14

サウダージの国からボア・ノイチ 〜芸術フットボールと現実の狭間で〜 #3

創造性豊かで美しいブラジルのフットボールに魅せられ、サンパウロへ渡って30年余り。多くの試合を観戦し、選手、監督にインタビューしてきた沢田啓明が、「王国」の今を伝える。

footballista誌から続くWEB月刊連載の第3回(通算181回)は、それぞれ川崎フロンターレ、ジュビロ磐田、セレッソ大阪の新戦力として2024シーズン、J1の舞台に初参戦したブラジル人アタッカー3人の、これまでの経歴とこれからの期待。

雄牛よろしく、利き足は頭

 「フットボール王国」のビッグクラブに在籍した後、今季、Jリーグのクラブへ新たに加わった3人のブラジル人アタッカーがいる。

 開幕前に最も高い評価を受け、実際に好スタートを切ったのが、川崎フロンターレのCFエリソン(24歳)だ。

 身長180cmと格別背が高いわけではないが、体に厚みがあり、パワフル。強引なドリブルでマーカーを蹴散らし、強烈なシュートを叩き込む。かつて川崎でもプレーした元ブラジル代表CFフッキ(現アトレチコ・ミネイロ)を彷彿とさせるストライカーで、ニックネームは「エル・トーロ」(スペイン語で「雄牛」の意味)。

 リオデジャネイロの名門ボタフォゴに在籍中、荒々しいプレースタイルに惚れ込んだサポーターから名づけられたそうで、ゴールを奪うと雄牛よろしく左足を後ろへ引いて2度ほど地面を蹴り、コーナーフラッグへ向けて疾走して飛び蹴りを見舞うのがトレードマークだ。

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Profile

沢田 啓明

1986年ワールドカップ・メキシコ大会を現地でフル観戦し、人生観が変わる。ブラジルのフットボールに魅せられて1986年末にサンパウロへ渡り、以来、ブラジルと南米のフットボールを見続けている。著書に『マラカナンの悲劇』(新潮社)、『情熱のブラジルサッカー』(平凡社新書)など。

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