REGULAR

はまれば容赦ない、ルイス・エンリケがパリでも貫く“オレ流”

2024.03.11

サッカーを笑え #5

3週間前の2-0に続いて35日、アウェイの第2レグでも1-2でソシエダに勝利。今季からパリ・サンジェルマンを率いる53歳のスペイン人指揮官が、母国の地で見せた“らしさ”とは。

 パリ・サンジェルマンがソシエダを退けてCL決勝トーナメント1回戦を突破した(2戦合計1-4)。順当な勝ち上がりだった。前回(連載#2)はソシエダと比較しパリSGの選手の個の優越、という話をしたが、今回はルイス・エンリケ監督に話を絞りたい。彼の人柄と戦術、そんな彼の作り上げるチームの長所と短所についてだ。

 まず、最初に言っておくべきは、ルイス・エンリケは良くも悪くもオレ流の監督である、ということだ。

 ローマではトッティを外し、バルセロナではメッシと衝突し、スペイン代表ではセルヒオ・ラモスを外し、今またムバッペの途中交代(3月1日のリーグ1第24節モナコ戦)で物議を醸している。ソシエダ戦の第2レグではフル出場させたが、試合前はその話ばかりだった。

 これ、モウリーニョ風の、監督に注目を集めて選手のプレッシャーを軽減する、というような情報操作ではなく“ボスはオレだ”というアピールだと思う。ムバッペは移籍する。ならば、来季のために準備しておくのは当然のことで、相手がレジェンドであってもオレには関係ない、という理屈。決断において、職務への忠実さと自己顕示欲の境が曖昧なところが彼のマネージメントの特徴である。ソシエダ戦のムバッペの2ゴールが4日前の途中交代に発奮したものだとすれば、今頃ほくそ笑んでいることだろう。

ムバッペやデンベレもサボることは許されない

……

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Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。

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