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問題児ぶりを発揮するバロテッリ、早期のブレシア退団の可能性も……

2020.06.08

 ブレシアのマッシモ・チェッリーノ会長が、FWマリオ・バロテッリに対して契約解除の意向を通知した。6月7日、イタリアの地元紙が一斉に報じた。

「体調不良」で練習を欠席

 クラブは5月25日から練習を開始したが、バロテッリは欠席。「体調不良」という触れ込みだったがクラブへの連絡は常に遅く、チームドクターも把握していなかったという。むしろ6月4日には自身のインスタグラムのストーリー欄に「まだ病気」とのメッセージ画像を掲げ、対外的に体調不良をアピールする有様だった。

 さらに5日には練習場を訪れたものの、「胃腸炎」と書かれた医師の診断書を提出に来ただけで、結局、練習には参加しなかった。業を煮やしたチェッリーノ会長は、弁護士に契約破棄の準備をさせたという。

 ロックダウンにより練習場、または屋外での練習が禁止されていた間、バロテッリの素行が良くなかったこともクラブの態度を硬化させた。SNSでは「家に器具がないのでトレーニングにならない」と言い、日頃のコーチとのビデオ通話に応じる気配もなし。

 一方で「(インテル戦を消化させて)ユベントスを首位に立たせたところでリーグが中止となった」と放言し、クラブが「個人の意見で我われとは関係ない」とリリースを出さざるを得なくなる一幕もあった。

 そして個人の自主トレーニングが練習場で解禁となるも、クラブハウスに姿を見せたのは全選手の中で最後。しかもメディカルチェックの結果、8kgものオーバーウエイトが発覚し、別メニューでのトレーニングを命じられたという。

 ディエゴ・ロペス監督は『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューに応え「彼は自分では『調子はいい』と言っているが、他の選手と同等のコンディションにない」と嘆いた。

 一方、シーズン中からバロテッリの素行の悪さにたびたび頭を悩ませてきたチェッリーノ会長はイギリス国営放送『BBC』に対し「彼を雇ったのは失敗だった」とまで語っていた。

法廷闘争に突入する可能性も

 もっとも、この話は簡単に終わりそうにない。チェッリーノ会長は両者が合意のもとで契約解除するよう持ちかけたのだが、それをバロテッリ側が拒否したというのだ。

 衛星テレビ局『スカイ・イタリア』によれば、バロテッリは「フィジカルテストを通過させず、別メニューでの調整を命じたのはクラブ側だ」と主張し、再びチームに戻すか賠償金を支払うかするよう要求してきたのだという。

 そして「正当な理由」による解雇を突きつけてきたクラブに対し、逆に組織的ハラスメントを主張。練習を休んだことにも胃腸炎という正当な理由があるとし、法廷で争うことも辞さない構えだ、とも伝えられている。

 バロテッリは今季ブレシアに移籍し、19試合5ゴールの成績を残していた。中断前の4試合ではキャプテンマークも任されていたが、最悪の場合はシーズン終了を待たずに離脱することとなりそうだ。


Photo: Getty Images

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ブレシアマリオ・バロテッリ

Profile

神尾 光臣

1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。