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アヤックスのリザーブで輝く逸材。18歳のブライアン・ブロビーに注目

2020.02.11

 オランダ2部リーグ第24節を終えた時点で、アヤックスのリザーブチームが2位と好調だ。育成型として名高いクラブだけあって、トップチームに頻繁に主力選手を引き抜かれる宿命を背負いつつも、2017-18シーズン以来の優勝を狙える位置に付けている。

 秋口から存在感を増しているのが、2月1日に18歳になったばかりのストライカー、ブライアン・ブロビーだ。2018年と2019年のU-17欧州選手権で連覇を飾ったU-17オランダ代表のメンバーということもあり、オランダでは名の知れたタレントの一人。

 昨夏に負傷したためU-17ワールドカップのメンバーからは漏れたが、しっかり治療に専念したのが功を奏し、今シーズンのオランダ2部リーグで11試合6ゴールと結果を残している。

多彩な得点パターンと恵まれたフィジカル

 ブロビーのゴール・バリエーションは多彩だ。

・1ゴール目 対NAC戦(2019年11月22日) 左からのクロスに、空中で体を捻りながらヘディングシュート
・2ゴール目 対カンブール戦(2019年12月13日) 背後からのスルーパスを左ハーフスペースに走り込みながらワンタッチでしっかりコントロールし、素早くシュート
・3ゴール目 対TOPオス戦(2019年12月20日) 右サイドからアーリークロス気味に出てきた浮き球に反応し、一瞬のトラップでGKロナルド・クーマン・ジュニアを抜いて無人のゴールにシュート
・4ゴール目 対NEC戦(2020年1月24日) 背後から出てきたスルーパスにタイミングよく反応し、スライディングシュート
・5ゴール目 対NEC戦(同上) 『アヤックス・リザーブチームのティキ・タカ』と呼ばれた、チームとしての芸術的ゴール。チームメートがショートパスで相手を翻弄し、最後はブロビーが右足のトラップから左足でシュート
・6ゴール目 対ゴーアヘッド・イーグルス戦(2020年2月3日) PK

 特筆されるのがゴールへの効率性の良さだ。ブロビーは452分間のプレーで6ゴールを決めており、これは75分に1ゴールを記録している計算になる。180cmとオランダリーグのストライカーとしては一般的だが、90kgのボディは屈強なオランダ2部リーグのセンターバックと対峙してもビクともしない。ゴーアヘッド・イーグルス戦ではジノ・ボス(レバークーゼンのペーター・ボス監督の息子)のバックチャージを受けても微動だにせずにドリブルを開始し、業を煮やしたボスはブロビーに蹴りを入れてしまって退場になった。

 スピードも武器だ。ゴーアヘッド・イーグルス戦では一瞬の加速がGKの判断を鈍らせてPKをゲットしている。TOPオス戦のクーマンもそうだったが、GKが「行ける」と判断して飛び出しても、ブロビーはそれを上回るスピードで局面を打開してしまう。

 「レアル・マドリーが買い取りオプション付きの期限付き移籍でブロビーを獲得し、カスティージャ(リザーブチーム)に加えようとした」という記事が出ると、アヤックス強化責任者のマルク・オーフェルマルスは否定したが、ガーナ代表のアクワシ・アッピアー監督がA代表入りを求めてブロビーにアプローチする(ブロビーの両親はガーナ出身)など、その周辺は急激に賑やかになっている。チーム内の競争は非常に激しいが、トップチームへの昇格が待ち遠しい逸材だ。


Photo: Getty Images

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U-17W杯アヤックスガーナ代表逸材

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中田 徹

メキシコW杯のブラジル対フランスを超える試合を見たい、ボンボネーラの興奮を超える現場へ行きたい……。その気持ちが観戦、取材のモチベーション。どんな試合でも楽しそうにサッカーを見るオランダ人の姿に啓発され、中小クラブの取材にも力を注いでいる。