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国内3冠達成直後の「欲求不満」。だからペップは名将と呼ばれる

2019.05.21

マンチェスター・シティのジョセップ・グアルディオラ監督とFWラヒーム・スターリング

優勝してもなお「熱血指導」が止まらない

 ワトフォードを6-0で退けてFAカップを制し、今シーズンを締めくくったマンチェスター・シティ。表彰式ではカラバオ・カップ、プレミアリーグに続くタイトルにチーム全員が狂喜乱舞していたが、その中で指揮官ジョゼップ・グアルディオラが見せた驚きの「熱血指導」がサポーターの間で話題となっている。

 チームが優勝カップを掲げた後、ラヒーム・スターリングに詰め寄ったペップは身振り手振りをまじえて指導を開始。イングランド史上初となる国内3冠を達成した直後でも教えを説き続ける名将にスターリングは戸惑いを隠せない様子だったが、最後はお互いに笑顔を見せ合い別れていった。

https://twitter.com/ManCityJP/status/1129820537016864773

 その後の記者会見でこのワンシーンについて質問が飛ぶと、ペップはこう答えた。

「ラヒームは素晴らしいシーズンを過ごしたけれど、前半の彼は良いプレーができていなかった。私が話していたのは改善点だよ。ボールを失っていたし、アクションの素早さが足りていなかったし、パスすべきところでパスを出せていなかった」

 この日も2ゴールを挙げて勝利の立役者となったスターリングだが、そのパフォーマンスに満足できなかったペップ。カタルーニャ人指揮官は、いかなるときも選手を改善に導いていくことが「監督の仕事」だと語る。

「断言しよう。私たちはまだまだ多くの点で改善できる」

「いつも自分たちで改善していくんだ。まずは私が発破をかけて、コーチングスタッフと共にチャレンジしていく。自分たちで尻を叩き続けて改善していくしか方法はないよ」

「私たちが偉業を成し遂げられたのは選手たちのおかげに他ならない。彼らの背中を押したり、尻を叩き続けたり、改善点やその理由を伝えるためだけに私たちはチームに存在するんだ」

 選手たちをさらなる高みへ導くために目を光らせ続けるペップ。その目はすでに来季を見据えている。

「『今季は終了したから、来季のことは一旦忘れよう』なんて言う人もいるけど、そんなことはできっこないよ。来季のことも頭に入れておかなくてはいけないんだ。今季終了と同時に始めていかなくてはならないこともあるからね。断言しよう。私たちはまだまだ多くの点で改善できる」

 指揮官の向上心がとどまることを知らないのは、選手たちの伸びしろを信じているからこそ。6ゴールを叩き込んで国内3冠を達成した直後に見せた「欲求不満」こそ、ペップが名将たるゆえんだろう。


Photo: Getty Images

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ペップ・グアルディオラマンチェスター・シティラヒーム・スターリング

Profile

足立 真俊

1996年、岐阜県出身。生まれもっての“人見知り”を克服するためにアメリカにあるウィスコンシン州立大学でコミュニケーション学を専攻。学業の傍らで趣味として始めた翻訳活動がきっかけとなり、翻訳を通じたサッカーに関する情報発信を模索中。2019年5月、結局“人見知り”のままfootballista編集部の一員に。