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アヤックスで目指す成長。未来のイングランド代表守護神が育む夢

2022.03.30

 若い才能が躍動するアヤックスには、未来のイングランド代表の守護神もいるという。それが17歳のチャーリー・セットフォードだ。

 セットフォードはイングランド人の父親とオランダ人の母親を持つ。父のクリスは世界中を転々としてきたゴルフのレッスンプロで、2000年からオランダを拠点に活動している。そのためセットフォードはオランダのハールレムで生まれ、7歳の頃に名門アヤックスに入団して、以降はアヤックス一筋でプレーしている。

 現在は主にアヤックスのBチームにあたるオランダ2部のヨング・アヤックスでプレーしているが、既にトップチームでもベンチ入りを果たしており、UEFAチャンピオンズリーグの大舞台でもメンバー入りして将来を嘱望されている。

「家の中はイングランド」

 オランダの年代別代表でもプレーしたこともあるが、U-16世代からはイングランドを選択するようになり、今月の代表ウィークではU-20イングランド代表に選出されている。イングランドを選んだ理由について、セットフォードは「オランダのユース代表では2番手だったけど、イングランド代表は僕のスタイルを気に入ってくれてチャンスをくれたんだ」と過去のインタビューで語っている。

 もちろん父親の影響も大きい。家では英語で会話しているセットフォードは「私生活はほぼイングランドなんだ」と『BBC』に語る。「家の中はイングランドだよ。少しはオランダのTVを見たりオランダの音楽を聴いたりするけど、サッカーはイングランドの試合を見ることの方が多いね」

 7歳から所属するため熱烈なアヤックスファンだが、サウサンプトン近郊出身の父の影響で「少しだけサウサンプトンのファンでもある」と認めている。昨年はそのサウサンプトンへの移籍の噂も出たが、若手GKにとってはアヤックスに残る利点の方が大きいようだ。

 イングランドでトップチームに定着できない若手は、主にU-23世代の選手が対象の「プレミアリーグ2」に出場する。しかしアヤックスのBチームならば、オランダ2部リーグでしのぎを削ることができる。「アヤックスならば、17~18歳でもビッグクラブで大人の男たちと戦える」とセットフォードは『BBC』で説明している。「レベルは高いし、プレッシャーもある。相手チームの選手には家族がおり、生活のためにプレーしているんだ」

父の母国で目指す壮大な夢

 オランダ生まれのため、子供の頃から憧れてきたのは今のチームメイトでありオランダ代表63キャップを持つGKマールテン・ステケレンブルフ(39歳)だ。彼だけでなく、アヤックスにはカメルーン代表GKアンドレ・オナナ(25歳)という模範もいる。「オナナのスタイルが好きだし、彼は存在感があるんだ」とセットフォードは語ったことがある。

 今後の夢については、チェルシーやリバプールのような「イングランドのビッグクラブでプレーすること」と語るセットフォードだが、今はアヤックスのトップチームで試合に出ることだけを目指している。その目標を達成できれば、1970年代のFWレイ・クラークに次いで、アヤックスでプレーする史上2人目のイングランド人プレーヤーとなれるのだ。

 前途有望な17歳は、アヤックスで結果を残した後、父の母国であるイングランドの強豪クラブで活躍してCLを制したいという。そして、最終的にはイングランド代表で「FIFAワールドカップを制する」という壮大な夢を掲げている。


Photo: Getty Images

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アヤックスサウサンプトンチャーリー・セットフォードマールテン・ステケレンブルフ

Profile

田島 大

埼玉県出身。学生時代を英国で過ごし、ロンドン大学(University College London)理学部を卒業。帰国後はスポーツとメディアの架け橋を担うフットメディア社で日頃から欧州サッカーを扱う仕事に従事し、イングランドに関する記事の翻訳・原稿執筆をしている。ちなみに遅咲きの愛犬家。