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EURO2020で活躍したダムスゴー、エリクセンの代役から注目株へ

2021.07.11

 EURO2020で最も評価を上げた選手の一人が、21歳のデンマーク代表MFミッケル・ダムスゴーだ。心停止に陥り、その後、一命はとりとめたもののメンバーから外れたクリスティアン・エリクセンに代わって2シャドーの一角として出場を果たすと、そこから主力に定着して準決勝進出に貢献。7月7日のイングランド戦では自身大会2ゴール目となる先制点を直接FKから決め、67分に退くまで堂々のパフォーマンスを披露した。

 昔からダムスゴーを知るカスパー・ヒュルマンド監督は「彼は特別なタレント性を有しており、私は”ダムシーニョ”と呼んでいる」と活躍に目を細めていたが、その才能はついに欧州全域に、また世界に強くアピールされることとなった。

市場価値は一気に上昇

 その活躍を喜んでいるのは、所属のセリエAサンプドリアの関係者も然りだ。マッシモ・フェッレーロ会長は地元メディアに「私にとっては5000万ユーロの価値がある」と豪語した。

 昨年9月にノアシェランから獲得すると、2020-21シーズンのセリエAでは35試合に出場して2得点4アシストを記録。675万ユーロの移籍金で獲得した選手の市場価値はその時点で大いに上がっていたとされるが、今回のEURO2020でさらなる上昇が見込まれ、少なく見積もっても2800万〜3000万ユーロのオファーが期待されると地元紙では報じられている。

 イタリアではユベントス、インテル、ミランの3大ビッグクラブ、そしてプレミア勢などが興味を示していると報道されている。

「売りには出さない」

 しかし、サンプドリアには急いでダムスゴーを売る意思はないようだ。フェッレーロ会長は「売りには出さない。こちらが感動する値段でなければ放出しない」との姿勢を示す。また、同クラブのカルロ・オスティSDも国営放送『RAI』のインタビューに応え、「彼はサンプドリアに残れば成長できると我われは思っているし、あと1年は我われの下に置いておきたい」と慰留を明言した。

 スカウトのドメニコ・ジェンティーレ氏の勧めに従い、プレミア勢のスカウトに先んじて2020年1月に獲得の内定に成功した才能の価値を、彼らはまだ上げようと考えている。

 今季の決算で、サンプドリアは無観客試合などによる収入減の影響で1500万ユーロほどの赤字が出たと発表されたが、フェッレーロ会長は「誰かを売りには出さないといけないが、それはダムスゴーではない」と放出を否定している。

 今回のデンマークでは、セリエA勢が主力となって活躍した。主将としてチームをまとめたのはミランDFシモン・ケア、右サイドではウディネーゼのイェンス・ストリガー・ラーセンが躍動。アタランタで成長したヨアキム・メーレが左サイドに定着して2ゴールを奪った。

 そしてこのダムスゴーの活躍。イタリアのクラブもデンマークの選手に注視する流れは続くようで、7月9日にはトリノがU-20代表で活躍したマグヌス・ワルミングを3年契約で獲得している。


Photo: Getty Image

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クリスティアン・エリクセンサンプドリアミッケル・ダムスゴー移籍

Profile

神尾 光臣

1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。