REGULAR

韓国に0-5!ブラジル代表の日本戦注目点。アンチェロッティは“緩み”を許さない

2025.10.12

サウダージの国からボア・ノイチ 〜芸術フットボールと現実の狭間で〜 #21

創造性豊かで美しいブラジルのフットボールに魅せられ、サンパウロへ渡って30年余り。多くの試合を観戦し、選手、監督にインタビューしてきた沢田啓明が、「王国」の今を伝える。

footballista誌から続くWEB月刊連載の第21回(通算199回)は、日本代表が1014日(1930分キックオフ)に味の素スタジアムで迎え撃つセレソン(ブラジル代表)の最新事情をお届け。

エステバン、ロドリゴ、ビニシウス!

 10月10日夜、6万3000人を超える観衆で埋まったソウルワールドカップ競技場でセレソンが韓国代表と対戦し、0-5で快勝した。

 GKアリソン(リバプール)、CBマルキーニョス(パリ・サンジェルマン)、FWラフィーニャ(バルセロナ)が故障のため招集されなかったが、カルロ・アンチェロッティ監督はこの3人を除く現時点のベストメンバーを送り出した。

 フォーメーションは、通常の[4-2-3-1]ではなく[4-4-2]。GKにベント(アル・ナスル)、CBにエデル・ミリトン(レアル・マドリー)、右ウイングに18歳のエステバン(チェルシー)を起用した。

 一時の不調から脱して6カ月ぶりに代表へ復帰したロドリゴ(レアル・マドリー)が左ウイングで、マテウス・クーニャ(マンチェスター・ユナイテッド)とビニシウス・ジュニオール(レアル・マドリー)の2トップ。所属クラブではビニシウスとロドリゴが左ウイングのポジションを競うが、セレソンではこの愛弟子2人をともにピッチに立たせたのである。

セレソンの韓国戦ゴール集

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Profile

沢田 啓明

1986年ワールドカップ・メキシコ大会を現地でフル観戦し、人生観が変わる。ブラジルのフットボールに魅せられて1986年末にサンパウロへ渡り、以来、ブラジルと南米のフットボールを見続けている。著書に『マラカナンの悲劇』(新潮社)、『情熱のブラジルサッカー』(平凡社新書)など。

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