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日本人増加のブンデスリーガ。町田浩樹と藤田譲瑠チマ、新天地での序列を読む

2025.08.11

遣欧のフライベリューフリッヒ#16

「欧州へ行ってきます」。Jリーグの番記者としてキャリアをスタートさせ、日本代表を追いかけて世界を転戦してきた林遼平記者(※林陵平さんとは別人)はカタールW杯を経て一念発起。「百聞は一見にしかず」とドイツへの移住を志した。この連載ではそんな林記者の現地からの情報満載でお届けする。

熱狂のボルシア・パルクを訪れ、いよいよシーズン開幕があらためて近づいていることを実感した林記者。今回はそんな新シーズンを前に新天地へと挑戦する町田浩樹と藤田譲瑠チマにフォーカスし、2人の現状を分析した上で、期待のほどを語ってもらった。

ボルシア・パルクで新シーズンを実感

 今年の5月18日に2024-2025シーズンのブンデスリーガが閉幕して早3カ月。来る8月22日、ついに新シーズンが幕を開ける。

 ドイツに住むサポーターも今か今かと開幕の瞬間を待っている。その期待感が伝わってきたのは、2日に開催されたボルシア・メンヒェングラッドバッハとバレンシアのプレシーズンマッチだった。

 取材のために足を運んだボルシア・パルクには5万人を超える観客が集まっており、シーズンの開幕を前にしたフレンドリーマッチはお祭りのような騒ぎに。試合前から会場の周りではサポーター同士のどんちゃん騒ぎが起き、試合後のバスではさっそくチームの状況に関する話題で真剣に話す人たちもチラホラ見かけた。サッカーに関わる人たちの喜怒哀楽が詰まったシーズンが再び始まることを実感した次第だ。

町田は左CBのレギュラーが有力?

 今季のブンデスリーガが、日本のサッカーファンから注目を集めるシーズンになることは間違いない。

 その理由は、何よりも日本人選手の人数が増えたこと。今夏の移籍市場でも町田浩樹、藤田譲瑠チマ、鈴木唯人といった日本代表に名を連ねているような欧州組が新天地としてドイツを選び、日本からの直通ラインで京都から川﨑颯太も渡独してきた。

 キールから福田師王も所属するボルシアMGに加入した町野修斗、フライブルクからフランクフルトへ移籍した堂安律、バイエルンの伊藤洋輝、マインツの佐野海舟も含めて、毎週のように日本人対決が見られるシーズンとなりそうだ。

 楽しみな日本人選手たちが揃う今シーズン、特に気になっているのはベルギーから移籍してきた町田と藤田の2人だ。

 2020年1月からベルギーのユニオン・サンジロワーズで活躍していた町田は、新天地として隣国ドイツのホッフェンハイムを選択した。

……

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Profile

林 遼平

1987年生まれ、埼玉県出身。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることに。帰国後、サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

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