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JackoがJapanにやってきた。サッカルーズの大物、ジャクソン・アーバインが貫く“自分らしさ”

2026.08.12

ブンデスリーガのザンクトパウリでキャプテンを務め、オーストラリア代表として86キャップを積み上げてきた33歳のジャクソン・アーバインが、セレッソ大阪にやってきた。欧州でキャリアを築いてきた現役サッカルーズの中心選手が、日本を新たな挑戦の舞台に選んだのだ。「ジャコ(Jacko)」の魅力は、189センチの身体を生かして中盤を縦横無尽に走るプレースタイルだけではない。長髪に口髭、タトゥー、ファッション。そして社会問題についても自らの言葉で発信する姿勢――。ザンクトパウリで愛されたのは、ピッチ上のキャプテンシーとともに、ピッチ外でも自分らしさを貫いてきたその生き方だった。なぜ彼は日本を選んだのか。そして、ジャコはJリーグで何を見せるのか。豪州フットボールを長く追ってきた筆者が、その人物像とキャリア、そしてセレッソ大阪での可能性を展望する。

 ジャクソン・アーバイン。本国では「ジャコ(Jacko)」の愛称で親しまれるオーストラリア代表の63人目のキャプテンで、欧州で長くプレーを続け、昨季までブンデスリーガのザンクトパウリでキャプテンマークを巻いていた33歳。そんな彼のセレッソ大阪入団の報道を耳にした時、驚きはなかった。

 日本が大好きで、W杯後すぐに日本を満喫する様子をInstagramに連投。すでに数年前から「将来的には日本でプレーしたい」との希望を語り、かつて日本代表の炎のジャージを着た姿をInstagramにアップしたこともある。そんな彼が日本行きを決断、その移籍先がセレッソ大阪だったことにも驚きはなかった。

 退任したばかりとはいえ、同胞であるアーサー・パパス体制が2季続いており、オージー選手の獲得に関しても、Jクラブの中では長い歴史と実績を持つ。セレッソ大阪の桜色のジャージに袖を通したオージーは、アーバインで通算5人目。日豪ハーフで在籍時の年齢が比較的若かったピアス・ウェリングを除けば、アダム・タガート、ミッチ・ニコルズ、クシニ・イェンギの3人にはA代表歴があった。

現役サッカルーズの大物がJリーグへ

 しかし、アーバインはこれまでの選手とは一味違う。

 2013年以来積み上げた代表キャップ数は、先のW杯終了時点で86。これまで在籍したオージーの中で実績最上位のタガートが21キャップだから、その差は歴然だ。直近の北中米W杯にも4試合すべてに出場、W杯通算では3大会で計11試合に出場しており、これはサッカルーズのW杯最多出場記録タイとなる。そう遠くない未来に「センチュリアン」の称号を得るサッカルーズの揺るぎなき中心選手なのだ。

 今回のセレッソ大阪入団以前、33歳という年齢からしてもアーバインの去就には注目が集まっていた。大方、サッカルーズの先達の多くがそうであったように、遠くない将来に母国へ帰還するのだろうと予想する向きが多かったが、彼が選んだのは日本、Jリーグだった。

 オーストラリア国内のフットボール界隈では、彼の日本行きには総じてポジティブなリアクションが多い。開幕したばかりの今季のJ1には、トーマス・デン(横浜F・マリノス)、ミッチェル・デューク(FC町田ゼルビア/すでに代表引退を表明)、テテ・イェンギ(同)ら代表クラスのオージー選手が在籍。Jリーグ随一の豪州派の横浜F・マリノスは実に6人目のオージー監督としてスティーブ・コリカを招聘した。ここに、ジョシュア・ケネディ、ミッチェル・ランゲラック(ともに元名古屋グランパス)以来となる、バリバリの現役サッカルーのアーバインが参戦したことで、豪州国内でのJリーグへの関心はさらに高まること必至。年々深まる日豪両国のフットボールの絆を象徴する今回の移籍を機に、さらに多くのオージーが「日出ずる国」を目指すことになるだろう。

 では、果たして、そのアーバインは日本で活躍できるのか――。

 豪州フットボールシーンを長く追ってきた筆者にすれば、この国の伝統芸とも言える[4-3-2-1]の信奉者、パパス前監督の下で彼がどう使われるかというイメージならば、比較的描きやすい。一方で、パブロ・マチン新監督の標榜するフットボールをまだ十分に理解できていない筆者が、新体制で彼がどのように起用されるのかは、まだ確かなことは言えない。

 ただ、基本的に戦術理解度の高いクレバーな選手だけに、どんなフォーメーションでも、与えられたポジションをそつなくこなす能力は十分にある。

……

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Profile

タカ植松

福岡県生まれ。豪州ブリスベン在住。成蹊大卒業後、一所に落ち着けない20代を駆け抜けてから、アラサーでの国外逃亡でたどり着いたのがダウンアンダーの地。豪州最大の邦字紙・日豪プレスでスポーツ関連記事を担当後、フリーランスとして活動を開始。豪州フットボール事情というニッチをかれこれ15年以上守り続けて、気が付けばアラフィフ。オージー妻に二児の父。

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